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海洋鉱物資源開発と環境保全(2015)

有望な海洋鉱物資源「海底熱水鉱床」

 海底熱水鉱床とは、海底から噴出した熱水に含まれていた銅、鉛、亜鉛、金、銀等の金属が海底に沈澱して形成された多金属硫化物鉱床のことです。沖縄海域及び伊豆・小笠原海域等の我が国経済水域内で鉱床が発見されており、これらは分布水深が700m ~ 1,600mと比較的浅いことから、国内資源としての開発が期待されています。
 海底熱水鉱床を開発する際には、近年の環境保全意識の高まりを踏まえ、環境に対する十分な配慮が必要です。しかし、海底熱水鉱床の開発は世界的にもまだ事業化例がなく、海底の鉱石を環境に配慮しつつ採掘する具体的な技術が確立していないのが現状です。
 JOGMECでは、環境に配慮した海洋鉱物資源開発を目指しており、現在、海底熱水鉱床の資源ポテンシャル調査、開発技術の検討と同時に、環境調査と環境影響評価手法や環境保全策の検討を行っています。

海底熱水鉱床と環境保全策

 JOGMECでは、鉱床開発時に開発対象としない区域の設定も視野に入れ、海底熱水鉱床周辺の生物生息分布や生物群集の遺伝的関係を調べ、生態系の規模やつながりを考慮した環境保全策を検討しています。さらに、採鉱場所の選定、採鉱・揚鉱システムの設計、選鉱尾鉱の廃棄場所など、開発段階で発生する様々な課題に対して、環境への影響を可能な限り回避・低減化する視点からの検討を重視し、国際的にも通用する環境保全策の立案を目指します。
 また、海底熱水鉱床等の調査のために平成24年2月に就航した海洋資源調査船「白嶺」は、電気推進システム等を利用して燃料消費やCO2、NOx排出を抑えるとともにバラスト水処理装置など海洋環境保護の国際条約に対応した最新設備を導入しています。


海底熱水鉱床採掘に伴う環境影響概念図

海底熱水鉱床採掘に伴う環境影響概念図