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坑廃水の発生メカニズム

坑廃水の発生メカニズムのポイント

 坑廃水は流出量や水質の変動を制御出来ません。従って、坑廃水の発生のメカニズムを理解し、各々の現場における坑廃水の特性を掴んで水処理を行うことが重要です。そのために発生メカニズムの基礎的原理を説明します。

  • 坑廃水の特性を理解(酸性、金属含有量等)
  • 坑廃水の発生の原理を理解(地下水が鉱床の硫化物、酸素と反応して酸化)
  • 鉱山跡地等から河川への汚染の理解

鉱山について

金属鉱床の成因

  • 金属鉱床の多くはマグマ活動によって生じた熱水によって運ばれた金属元素が、特定の条件下で鉱物として濃縮、沈殿することで形成されます。
  • 鉱床は形状、産状、濃縮、沈殿する金属元素の種類、成因等によって様々な金属鉱物が生成し、様々な鉱床タイプに分けられます。

金属鉱床の形成

金属鉱床の形成

  1. マグマ活動により熱水が生じる。
  2. 熱水が周囲の地殻またはマグマから金属元素を溶かし込み、上昇する。
  3. 熱水が、周囲の母岩と反応し、変質帯が形成される。
  4. 熱水は冷却され溶けていた金属元素が沈殿・濃縮し金属鉱床を形成する。

採掘技術

 採鉱の方法は、鉱床の地表からの深さ、規模、品位、形状などの地質条件、岩盤や鉱石の硬さなどの物理的特性に応じて、1.作業が安全であること、2.採鉱実収率が高いこと、3.経費が安いことを考慮して選択されます。

露天掘

・露天掘採掘とは鉱床が地表に露出あるいは地表近くにある場合に採用される方法です。
・鉱床を被覆する土や岩石を除去しながら鉱石を採掘します。

露天掘

露天掘

坑内掘

鉱床が地下深部に存在する場合や鉱床の幅が狭い場合には坑内掘が採用されます。坑内採掘には鉱床の特徴に応じてた色々な方法があります。

坑内掘模式図

坑内掘模式図

坑水の発生のメカニズム

  • 地上に降った雨の一部は地中にしみ込みます。ある程度しみ込むと地中の空間は水で満たされます。
  • この状況を飽和状況と言います。飽和状況での最上部を地下水面と言います。
  • 鉱床は水で満たされている状況にあり、酸素の接触はありません。
  • 地表からしみ込んだ水は地下水面に沿ってから流れ山麓から流出します。

鉱山開発前

  • 鉱山の開発に伴って坑道が開削され、地下水面が鉱体の下部に下がって行きます。
  • このため鉱体は水で満たされない不飽和状況に存在することとなり、金属を含んだ鉱石が空気により酸化され、溶け易い状況になります。
  • 地表から浸透してきた水により金属が溶出され、坑水として地表に流出するようになります。

地下採掘跡での坑廃水の発生メカニズム

地下採掘跡での坑廃水の発生メカニズム

集積場における廃水の発生

  • 集積場は有価金属を回収した後の廃滓及び坑道の開削に伴って発生したズリを捨てるために設けられた設備です。
  • 廃滓には回収されない金属を含んだ鉱石が存在しています。
  • 集積場には谷間や斜面に堤体を設けその内側に廃滓やズリを堆積します。
  • 集積場内の廃滓やズリの一部は不飽和状況で存在しているため、空気によって酸化され、地表から浸透してきた地下水によって金属が溶出され、集積場に設けられた暗渠等から地表に排出されます。

集積場での坑廃水発生メカニズム

集積場での坑廃水発生メカニズム

  • 集積場の浸透水の特性
・降雨による水量変動が大きい。
・表流水と伏流水(地下に浸透している水)があります。