資源ライブラリ
ホーム >  資源ライブラリ >  石油・天然ガス開発 >  石油開発最新事情:CBM勉強会の報告[1]

石油開発最新事情:CBM勉強会の報告[1]

 JOGMEC石油開発技術本部・技術部開発技術課では、石炭に関する理解を深め、CBM(※1)開発の増進回収(ECBM(※2))を含む主要技術課題を特定し、その解決方法を探ることを目的として、平成26年11月よりCBM勉強会を立ち上げ、平成27年5月までに計4回実施しました。本コーナーでは、勉強会を通じて得られたCBM開発の動向や技術課題等について紹介します。
※1 coal bed methane(炭層メタン)
※2 炭層メタン回収

経緯

  JOGMECでは過去にCBMに関わる調査を行った実績はあるが、技術開発等の技術面からCBM開発を促進するアプローチをとっていません。石炭に関する理解を深め、CBM開発の主要な技術課題を認識し、JOGMECのCBM開発に関わる方向性を探ること目的としたCBM勉強会を平成26年度から4回実施しました。

勉強会の概要

 勉強会では、CBM開発における主要技術課題を特定し、石油・天然ガス分野ならびに石炭分野における技術を応用することにより解決方法を探ることを目的とし、図1に示した各ステップを通して、CBM開発に係る技術課題のグルーピングを行いました。

図1 勉強会のフロー

図1 勉強会のフロー

 勉強会参加者は技術部開発技術課を中心に、CBM開発に知見のある大賀光太郎氏(元北海道大学特任助教)、本邦石油開発会社、の3者から構成され、参加者の専門は地質、掘削、生産、石油工学、石炭開発等CBM開発に関わる広い分野をカバーするメンバーとしました。各勉強会の開催概要を表1に示します。

表1 各勉強会の概要
  内容
第1回CBM勉強会(H26.11) 本邦石油開発会社のCBM開発への取組み紹介
石炭の特性理解
第2回CBM勉強会(H27.1) CBM開発に係る技術課題特定のためのブレインストーミング
第3回CBM勉強会(H27.3) CBM開発に係る技術課題の同定
オーストラリア出張報告
第4回CBM勉強会(H27.5) CBM開発に係る技術課題の纏め
国内外におけるCBM開発の動向紹介

CBM開発とは

 一般にCBM開発というと、石炭の開発を伴わず、炭層に含まれるメタンガスだけを生産することを意味します。これに対して、石炭開発に伴い、炭層から湧出するガスをCMM(Coal Mine Methne)と呼びます。石炭開発では、ガス爆発対策として通気による希釈(1.5%以下。爆発限界は5~15%。)を行いますが、ガス包蔵量の多い炭層開発の場合は、通気量を増やしたり、炭層中にボーリングを行い、ガスを抜いたりします。炭層内のガスは、開発に伴うボーリング等により石炭中にある亀裂(クリート)部の圧力が低下し、マトリクス内部の孔隙表面に吸着していたガスが脱着しクリートへ拡散することにより発生します(図2)。CBM開発では、石炭開発において通気の対象とされていたガスを生産・活用することとなります。

図2 炭層中のガス放出メカニズム

図2 炭層中のガス放出メカニズム