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広報誌特集:「備蓄」という仕事にホームランはいらない!

「備蓄」という仕事にホームランはいらない!

JOGMECのさまざまな仕事を支えるメンバーを紹介する当連載。
第2回となる今回は、長崎県の上五島国家石油備蓄基地事務所長、西森豊を取り上げます。

西盛豊

「何も起こらない」ことが備蓄業務の最重要テーマ

 私が働く上五島国家石油備蓄基地は、海外資源国の政情不安等による供給途絶や国内災害時の供給不足に備えた原油の備蓄が主な役割。そしてそこで働く我々のテーマは、確実かつ安全に運営することにあります。
 備蓄基地で行われる業務にはタンカーからの原油の入出荷などもありますが、それらはほんの一部。業務の多くは、メンテナンスや訓練を徹底し、不測の事態を避け、万一のときに最善の行動ができるよう、日頃から準備しておくことです。
 こうしたメンテナンスや実際のオペレーションの多くは操業サービス会社に委託しているため、我々は定期メンテナンスや避難訓練に参加すると同時に、基地で働くみなさんの安全への意識を醸成するよう努めています。たとえば私が赴任した当時、消火器の位置と配置図を再確認させたことがあります。当然のことながら、基地内は多くの場所でライターすら持ち込めないほど細かなルールが設定されています。そうした厳格なルールを百数十人が毎日徹底する……。これはとても重要なことです。しかも人が作業を行う以上、油断すれば事故は簡単に起きるでしょう。日々の安全管理を徹底し、「逆転満塁ホームランを打たなくてもいい」状態をキープすることが大切なのです。

西森所長のお仕事3点チェック

1.Location

Location

長崎県西部の洋上に浮かんでいます

 風光明媚な五島列島のうち、折島と柏島、2つの無人島の間に浮かぶのが、上五島国家石油備蓄基地の貯蔵船です。五島列島の複雑な地形が天然の防波堤となる上、2つの島を防波堤でつなぐことで、より高い安全性を実現しています。1隻あたりの貯油能力は88万キロリットル、5隻合計で440万キロリットル。国内で消費される石油7日分を備蓄することが可能です。

2.Daily Work

Daily Work

意外かもしれませんが事務作業もたくさんあります



 日々の定期メンテナンスや避難訓練のほかにも、報告書の作成や資料の整理などもたくさんあります。常日頃からの資料の整理はいざというときの対応に欠かせません。基地の所長やメンバーは入れ替わるため、引き継ぎや情報の共有がスムーズに行えるよう資料を整理し、業務の効率化も図っています。

3.Traffic

Traffic

交通手段が船なので海が荒れたら通勤できません

 上五島国家石油備蓄基地までの通勤手段は、船を利用しています。そのため、海が荒れれば出船できません。この島に赴任してから一度だけ、雷で出船できないことがありました。24時間体制で操業しているので、徹夜明けのメンバーは帰宅できず、交代のメンバーも出勤できないため、基地にいるメンバーでなんとかしのいでもらうなどの対応が必要になります。

「備蓄」という仕事で大切なことは?

事務所は田邊祐子(左)、西森豊所長(中央)、中野耕三副所長(右)の<br />3名で運営している

事務所は田邊祐子(左)、西森豊所長(中央)、中野耕三副所長(右)の
3名で運営している

“コツコツとヒットを打ち続けること”

 成果の見えにくい備蓄業務ですが、努力を積み重ね、無事故という結果を出し続けることは簡単ではありません。そうした中、基地の操業に関わるみなさんの努力の結果、2016年6月で359万時間という無事故記録を達成できました。基地の安全に取り組んでいただいたすべての方に感謝するとともに、これからも全員一丸で安全管理を徹底し、無事故というヒットを打ち続け、この記録をさらに伸ばしていきたいと思います。




JOGMEC NEWS Vol.44
内容は2016年9月時点のものになります。
当記事が掲載された広報誌「JOGMEC NEWS Vol.46(2016年9月発行)」も併せてご利用ください。