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基礎情報:石油・石油ガス備蓄の必要性

石油の安定供給の確保(世界の共通課題)

地球上には石油をはじめ、石炭、原子力、天然ガス、水力などさまざまなエネルギー資源が存在しています。エネルギーはその国の国民生活や経済の原動力となるものであり、その安定供給を確保することはすべての国にとって重要な課題の一つです。
特に日本は、中国、アメリカ、ロシア、インドに次ぐ世界第5位のエネルギー消費国ですが、そのエネルギーの構成比をみると、石油の占める割合が42.3%(2014年)と最も高く、その石油の 99.8%は海外からの輸入に頼っているのが現状です。

  • 日本の一次エネルギー供給減
  • 主要国の石油エネルギー供給構造

近年の世界情勢と石油

石油を運ぶタンカーの輸送経路(オイルロード)

石油を運ぶタンカーの輸送経路(オイルロード)

石油は、その価格や供給量に関し、国際政治・経済の影響を非常に受けやすいといわれています。1973年秋には、中東戦争に端を発した中東産油国による禁輸措置により、第一次石油危機が起こりました。
その後も1990年の湾岸戦争、2001年のアメリカ同時多発テロ、2003年のイラク戦争等、国際政治情勢が石油供給量に不安を与え、その結果、石油価格に大きな影響を与えてきました。
さらに、最近では中国・インドにおけるエネルギー需要拡大や2005年にアメリカのメキシコ湾岸を襲ったハリケーンによる被害、2011年のチュニジア、エジプト、リビア等の中東・北アフリカ情勢の混乱、イラン核開発問題、東日本大震災等の地域的問題、及び国際的には供給に大きな支障がないにもかかわらず、投機的資金等が原因と考えられる石油価格の高騰という新たな問題も顕著化しています。
石油輸入依存度の高い日本では、今後もこうした世界情勢に、石油の安定的な供給が大きく影響される可能性があります。

石油ガス(LPガス)備蓄の必要性

日本の一次エネルギー供給に占めるLPガスの割合は約3%で推移しており、家庭用、自動車用など生活に密着した形で広く利用されているなど、国民生活及び国民経済上極めて重要なエネルギー源となっています。
また、LPガスは国民生活に関係の深い分野、広範な産業分野において利用されているにもかかわらず、供給不足が発生した場合に他の原燃料への即時転換が困難な形態で利用されていることが多いため、安定供給が特に求められるエネルギーでもあります。
しかしLPガスは、国内製油所における原油精製過程の副生ガスとして供給される以外は、全てを輸入(輸入割合:日本の全供給量の78%)に依存しており、しかもその84%は中東地域から輸入しています。このため、1990(平成2)年の中東湾岸危機などLPガスの供給が途絶えた際などは、国内経済に大きな影響を与える恐れがありました。このような不測の事態による供給途絶に備えたLPガスの備蓄を行うことは、我が国にとって重要な課題となっています。なお、LPガス備蓄体系も石油備蓄と同様、国家備蓄と民間備蓄の2本立てで進められています。

2011年LPガス需要割合 2011年日本の輸入先