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地熱井掘削の工期・コストを削減するPDCビット開発に成功

2019年5月23日

 JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:細野 哲弘)は、地熱井の掘削において、より短期間で安価に掘削を可能にするため、純国産で高速・長寿命の地熱用PDCビット(注1)の開発に成功しました。
(注1)PDCビット:Polycrystalline Diamond Compact(多結晶ダイヤモンド焼結体)のカッターを装着した、ローラー部のない一体化したビット
 JOGMECは、地熱開発の課題であるリードタイムの短縮や開発コストの削減を目指して、耐摩耗性・耐衝撃性・安定性に優れた地熱用PDCビットの開発に取り組んできました。

 地熱用PDCビット技術開発は、掘削期間の約20%短縮を実現するため、通常のローラーコーンビットに対し、掘削能率2倍、掘削寿命5倍等の目標値を設定し、平成27年度から、三菱マテリアル株式会社(PDCカッター担当)、株式会社クリステンセン・マイカイ(PDCビット担当)、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(掘削性能総合評価)の3者による共同受託体制で開発を進めてきました。

地熱用PDCビットの開発目標値

項目 目標値 備考
掘削能率 120メートル/日(通常の2倍) 掘削時間を1日20時間で算出。
掘削寿命 750メートル/個(通常の5倍) 1個のビットで8-1/2インチ坑を掘上げる。
外径変化 1/16インチ(1.6ミリメートル)以内 8-1/2インチの坑径に仕上げる。

 前提条件:掘削対象岩石:一軸圧縮強度で100メガパスカルを8-1/2インチビットで掘削する場合
 
 室内試験や実際の地熱井掘削現場での実証試験を重ねた結果、奥会津地域の地熱井にて、坑径8-1/2インチ区間(深度1,478メートル~1,955メートル掘削区間477メートル)を1個のビットで掘り上げ、(1)掘削能率134メートル/日(目標値の111%達成)、(2)掘削寿命743メートル~1,088メートル(目標値の99~145%達成:注2)、(3)外径変化0ミリメール(目標値の100%達成)の成果を確認することが出来ました。

(注2)実証試験の岩石強度を前提条件100メガパスカルに換算して、掘削寿命を算出。
 
 今後、JOGMECは、より短期間で安価に掘削が可能な地熱用PDCビットの実用化を目指して、本技術開発の成果の公表や普及に努めてまいります。

実証試験した地熱用PDCビット (使用前)

傾斜掘り編成組立降下前(PDCビット装着)

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