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伊豆・小笠原海域青ヶ島沖に新たな海底熱水鉱床を確認

 JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:細野 哲弘)は、伊豆諸島青ヶ島沖において海洋鉱物資源調査を実施し、高品位の金・銀を含む銅・鉛・亜鉛を主体とした海底熱水鉱床の存在域(「東青ヶ島鉱床」と仮称)を確認しました。
 青ヶ島沖の東青ヶ島カルデラでは、東京大学生産技術研究所が平成25年から実施した調査結果より3カ所で海底熱水鉱床が確認されていました。この結果を踏まえ、JOGMECが同カルデラ全域を対象とする調査を行った結果、チムニーやマウンドを新たに5カ所で確認し、採取した33試料の品位分析から平均で銅1.00%、鉛6.21%、亜鉛23.91%、金17.02グラム/トン、銀1,300グラム/トンの分析値を得ました。
 今後、JOGMECは引き続き同鉱床での海底観察、物理探査、ボーリング調査等を行い、鉱石の分布と品位を詳細に把握することで、その広がりを明らかにしていく予定です。

経緯

 JOGMECは経済産業省の委託を受け、沖縄海域および伊豆・小笠原海域でのボーリング調査等により海底熱水鉱床の資源量を把握するとともに、これらの海域で新たな海底熱水鉱床を発見するための広域的な地形調査、海底観察、試料採取等を実施しています。
 伊豆諸島青ヶ島沖に位置する東青ヶ島カルデラ(参考1)では、東京大学生産技術研究所が平成25年から調査を実施した結果、3カ所で海底熱水鉱床が発見され、採取試料分析の結果、亜鉛や金に富む硫化鉱物の存在が確認されていました(参考2)。

調査結果の概要

 JOGMECは、平成29年9月に行った深海曳航体(参考3)を用いたカルデラ全域(最大水深約830メートル)の精密海底地形調査の結果、従来報告されていなかった尖塔状の地形や熱水活動の兆候を多数検出しました。その結果を踏まえ、平成29年12月から平成30年7月にかけて、遠隔操作無人探査機(ROV)による海底観察を実施したところ、最大25メートルの高さのチムニー(参考4)群をはじめ、250度を超える熱水活動を伴うマウンド等(参考4)(写真1)が新たに5カ所で確認されました。さらに、チムニー・マウンドおよびその周辺部から試料を採取し(写真2)、品位(金属の含有量)分析を行ったところ、33試料の平均で銅1.00%、鉛6.21%、亜鉛23.91%、金17.02グラム/トン、銀1,300グラム/トンという品位を確認し、これらの場所に高品位の金・銀を含む銅・鉛・亜鉛を主体とした海底熱水鉱床が存在することを把握しました。この品位は、平成15年にJOGMECが今回と同じ伊豆・小笠原海域のベヨネース海丘で発見した白嶺鉱床より優勢なものです(参考5)。
 今後JOGMECでは、海底熱水鉱床の資源量確保に向け、引き続き関係機関との連携を図るとともに、これまでの探査手法に新たな知見を加え、効率的に新たな鉱床を発見できるように取り組んでいきます。
  • 写真1:東青ヶ島鉱床で確認された高温(約260度)の熱水を噴出するマウンド

  • 写真2:東青ヶ島鉱床から採取した鉱石(銅1.3%、鉛15.9%、亜鉛24.2%、金37.6グラム/トン、銀2,160グラム/トン)

用語の説明

(参考1)カルデラ
 円形またはそれに近い形の火山活動で形成された凹地で、普通の火口よりも大きいものを「カルデラ」と呼びます。

(参考2)東京大学生産技術研究所 プレスリリース (参考3)深海曳航体(Deep-tow:DT)
 調査船の船尾から探査機をケーブルで曳航し、海底面に近い場所からの調査を実施する装置です。探査機には、海底地形や海底下の地質、海水の化学組成等を調べるための調査機器を搭載することができます。

深海曳航体の調査システム概要

(参考4)チムニー、マウンド
 海底熱水活動によって海底に生成される煙突状の構造物を「チムニー」と呼びます。熱水が海底面から噴出し、その周辺に金属成分等が沈殿することにより煙突状の構造物がつくられたものとされています。チムニーは、成長、活動停止、倒壊を繰り返すことで、周辺に礫状の鉱石塊や沈殿物を堆積させ、長年の間に硫化物からなる丘状の地形「マウンド」を形成します。

(参考5)ベヨネース海丘「白嶺鉱床」
 東京都八丈島南方約120キロメートルのベヨネース海丘、カルデラ内南東壁の水深700~800メートル地点に位置し、南北600メートル×東西500メートルにわたってチムニーが密集しており、金と銀の含有量が高いことが特徴です。資源量を10万トン(銅0.82%、鉛1.30%、亜鉛15.84%、金8.63グラム/トン、銀294.2グラム/トン)と算出しています。詳細については、下記のニュースリリースをご覧ください。

●白嶺鉱床の発見に関するニュースリリース ●白嶺鉱床の資源量に関するニュースリリース

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