日本初のリチウム開発案件への金融支援
-アルゼンチン・オラロス塩湖プロジェクトの開発資金に対する債務保証-
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:河野 博文)は、豊田通商株式会社(本社:愛知県名古屋市、社長:加留部 淳、以下「豊田通商」)が資本参加を予定している、アルゼンチン・オラロス塩湖でのリチウム資源開発プロジェクトの開発資金に対し、その一部について債務保証を付与することにしました。
当該プロジェクトについては、鉱量評価調査などへの技術支援及びインフラFS調査など、JOGMECが探鉱段階から一貫して支援を行ってきたところであり、本件は、こうした取り組みが結実した事案です。
豊田通商は、Orocobre Limited (本社:オーストラリア・ブリスベン市、以下「オロコブレ社」 )等が設立したリチウム資源開発会社(以下、「事業会社」)の株式について、子会社を通じてその25%相当を取得し、当該プロジェクトを推進する予定です。
今後については、2012年10月に、オラロス塩湖からかん水を汲み上げ精製する工場建設に着工し、2014年2月から生産を開始する予定で、年間17,500トンの炭酸リチウムの生産を目指します。また、豊田通商は、その販売代理権の100%を取得する予定です。
事業会社は、当該プロジェクトの開発資金の一部について、みずほコーポレート銀行から借り入れる予定(約192百万ドル)であり、本件はこの借入の約82%(約158百万ドル)に対する債務をJOGMECが保証するものです。
本件は、日本企業が参画し、開発段階に至った初のリチウム案件であり、将来需要が伸びると予想される、電気自動車等の次世代自動車向けに必要不可欠なリチウムイオン電池の材料の、日本への安定供給に大きく貢献することが期待されます。
今後においてもJOGMECは、鉱物資源の安定供給を図るため、探鉱開発を推進する日本企業に対し、積極的な支援を行ってまいります。
- 事業会社:Sales de jujuy S.A.
(出資比率:オロコブレ社66.5%、豊田通商25%、フフイ州鉱業公社(JEMSE)8.5%)
- 位置:アルゼンチン共和国北西部プーナ地方
- 年間生産量:17,500トン(炭酸リチウム量)
- マインライフ:約40年
- 開発スケジュール:2012年10月に工場建設開始、2014年2月に操業開始の予定
プロジェクト位置図
オラロス塩湖
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