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石油・天然ガスに関するQ&A

「わたしたちは、石油やガスをどれだけ使っているの?」などなど、わたし達の生活の中での石油・天然ガスに関する疑問や、備蓄に関する質問にお答えします。

Q1. わたしたちは、石油やガスをどれだけ使っているの?
Q2. 日本での石油のはじまりは?
Q3. 天然ガスと石油は違うものなのに、どちらも燃えるの?
Q4. 地図でよくみる「」って、石油が吹き出しているの?
Q5. 石油は地下のどんなところにあるの?
Q6. 石油は地下では自然のタンクのようなところに溜まっているの?
Q7. 石油ってどうして中東地域に多いの?暑さと関係があるの?
Q8. 石油ってどうやってできるの?
Q9. みんなで使っていたら、石油や天然ガスはいつか全部なくなってしまわないの?
Q10. 日本で石油や天然ガスはとれるの?
Q11. 石油の備蓄日数が約168日分あるとのことですが、一日あたりどれ位の石油を消費しているのですか?
Q12. 貯めておいた石油は悪くはならないのですか?
Q13. 備蓄の放出はどんな時に行われるのですか?
Q14. 備蓄の放出が決まってから実際に放出されるまでどのくらいかかるのですか?
Q1. わたしたちは、石油やガスをどれだけ使っているの?
A私たち日本人は、毎日一人当たり平均石油を約6l、天然ガスを約1.7m3(石油換算1.6l)使っています。日本全体でみると、1年間で石油は約3億kl、天然ガスは780億m3を使っています。

私たちは、毎日車を走らせるためにガソリンを使い、家の中を暖めるために灯油を使います。バスに乗ったりするときには軽油を使ったり、毎日多くの石油を使っています。また、石油は各家庭で使う電力を作るのにも使われています。

石油は石油化学製品の原料でもあり、身近なペットボトルやプラスチックトレー、ポリエステルやアクリルからできている洋服も実は石油からできています。
天然ガスは、都市部の家庭では料理したりお風呂に入ったりするときに使っていますし、電力を作るためにも使われています。
Q2. 日本での石油のはじまりは?
私たちは、大昔から石油のことを知っていました。縄文時代には、野山でみつかる天然のアスファルトといわれる石油の一種を土器や土偶の修理用また、矢じりと軸木の接着剤に使っていました。今から1300年ほどまえの「日本書紀」という古文書にも「越の国(現在の新潟県)からもえる水・もえる土が近江大津宮(天皇の宮殿)に献土された」と書かれています。江戸時代の古文書では石油を“くそうず”と呼び、草生水・臭生水・草水などと書き表わしていました。昔の人々は天然に滲み出した石油を利用していましたが、この石油からは独特の油気が漂うためくさい水とよんでいたのです。しかし、地表にしみ出している石油を防腐剤、薬剤、灯火、炊事などに利用できるとことはわかっていたのです。

ちなみに、英語では、石油のことをoil(オイル)あるいはpetroleum(ペトロリウム)といいますが、ペトロリウム/petroleumとは岩石(ペトラ/petra)の油(オレウム/oleum)を意味します。岩石の中から染み出している状況を捉えて名付けられたものなのです。
Q3. 天然ガスと石油は違うものなのに、どちらも燃えるの?
石油と天然ガスは、ともに炭素と水素が結びついたもので、有機物(炭化水素)と呼ばれるものの一種です。酸素と結合(酸化、燃焼)しやすい性格を持っています。

石油は炭素の分子と水素の分子がたくさん結びついた化合物で、普通の状態(人間の生活できる1気圧、15℃ぐらいの状態)では、液体です。ガスは、普通の状態では気体です。気体と液体の違いはありますが、似たような化合物でいずれも良く燃える性格を持っています。
Q4. 地図でよくみる「」って、石油が吹き出しているの?
新潟県の地形図などを見ているとのマークをみかけることがあります。これは、石油やガスを汲み出すための石油・ガスの井戸(油井:「ゆせい」あるいはガス井:「がすせい」)を示すマークです。このマークが集中しているところの地下には油田やガス田があります。

石油は地下から自然に出てくるもの、ポンプでくみ上げるものがあります。しかし、石油は地下からパイプを通って地表に出てくるので、地表にふき出していることはありません。地下から自然に出てくるものは、地面の中の油のたまっているところ(油層:「ゆそう」といいます)の圧力が地表の圧力より高いので、その圧力差によって自然に出てくるものです。この圧力の差が小さい場合は自然に石油は出てこないので、ポンプなどを使ってくみ上げます。
Q5. 石油は地下のどんなところにあるの?
19世紀中〜末ごろまでは、石油は灯油(照明用)の燃料としての利用が主でしたが、20世紀に入ると、ガス灯、電灯が普及して灯火用としての石油の需要が減少した代りに、重油や内燃機関用の灯油の需要が増加しました。1908年にフォード社が低価格乗用車(T 型フォード)を発表し量産が始まったので、それ以降、ガソリンが最も重要な石油製品となりました。そうなると、どんどん石油を探さなければならなくなりました。1855年にG. H.ビスルはペンシルベニア州のタイタスビルに世界で最初の石油会社を設立しました。この会社の工事主任であった E. L. ドレークは,塩水井を掘る技術を用いて,1859年に世界最初の油を目的とした井戸(坑井)による石油の発見に成功しました。その後,カナダ地質調査所の T. S. ハントが石油は地下の地層がラクダのこぶのように盛り上がっているところ(背斜構造:はいしゃこうぞう)にあることを発見しました。
このようにして、地下の背斜構造を探すようになったのです。  最近では、科学技術を駆使して、様々なタイプの石油が溜まっていそうな場所を見つけ出しては、実際に石油の井戸を掘って取り出すようになりました。
Q6. 石油は地下では自然のタンクのようなところに溜まっているの?
誰もがさいしょは、石油や天然ガスは地下にタンクのようなものがあって、そこにボーリングをする(穴を開ける)と取り出せるのではないかと想像します。水の井戸もそうですが、地下にタンクがあるわけではありません。水も石油も天然ガスもすべて、岩石の中に入っています。皆さんもご存じの刃物を研ぐ砥石というものがありますが、使うまえに水につけてじゅうぶん水をしみこませてから使いますね。地下の岩石も十分水を含んだ砥石のように石油やガス、あるいは水がしみこんでいるのです。ただ、2000メートルあるいは3000メートル、もっとも深い時には6000メートルもの深さに石油や天然ガスがしみこんだ岩石がありますが、こんな地下では温度は60℃〜150℃、圧力は地上の数百倍の高温・高圧の状態で、石油、天然ガス、あるいは水が封じ込められています。この岩石にボーリングなどで穴を開けると、高圧の地下から普通の圧力の地上に向かって、石油、天然ガスあるいは水が噴き出してきます。

地下にタンクようなものがあって、チャプチャプと入っているわけでなく、高い圧力がかかった岩石にしみこんでいるのです。
Q7. 石油ってどうして中東地域に多いの?暑さと関係があるの?
世界的にみて石油をたくさん産出する地層は白亜紀の地層(1億3,500万年〜6,500万年前)と言われています。中東には、この時期に堆積した地層が厚く広く分布しています。中東地域に分布する地層は、堆積した当時「テチス海」と呼ばれた穏やかな海に堆積したものと考えられています。この海には藻類がたくさん生育していて、石油の元になりました。また、同じ時代に石油を貯めることのできる地層(貯留岩:「ちょりゅうがん」といいます)も堆積しました。したがって、石油の元と石油を貯めることのできる地層が一緒にあるため、現在の中東地域は大産油地帯となっています。

石油の元になる動植物の生育には比較的温暖な気候が必要です。しかし、現在中東地域にならぶ大産油地帯の北海、中央アジア、アラスカなどは比較的寒い気候です。この地域も石油の元になった動植物が生育した時期には温暖な気候であったと思われます。石油の産地と現在の気候は直接関係はありません。
Q8.石油ってどうやってできるの?
石油は炭素と水素が複雑に化合した有機物です(炭化水素:「たんかすいそ」といいます)。石油がどのようにできたかという説にはいろいろなものがあります。地球誕生の頃(約46億年前といわれています)には、すでに石油の元になった炭化水素が地球の内部に集積していたという説もあります。しかし、現在多くの学者や石油関係者に信じられている説は、太古の生物がもとになったという説です。いろいろな生物が石油の元になっていると考えられますが、プランクトン、藻(藻類:「そうるい」といいます)、草、木などが主です。恐竜の生きた時代(ジュラ紀〜白亜紀)の地層から出てくる石油が一番多いのですが、恐竜が石油の元になった可能性は小さいようです。これらの動植物が海底や湖の底に、泥と一緒にたまって、長い年月の間に地下で地熱と圧力を受けて石油に変わっていくのだと考えられています。山から取ってきたこれらの動植物の死骸が含まれた石(堆積物:「たいせきぶつ」といいます)を、実験室で百数十度の温度で熱すると石油と同様な成分が出てきます。
Q9.みんなで使っていたら、石油や天然ガスはいつか全部なくなってしまわないの?
人類が現在消費している量は、現在自然界で出来てたまりつつある量をはるかに超えていますので、全部なくなってしまうのは確実です。では今、まだ見つかっていない石油を含め地球上に存在する石油のすべての量はどのくらいあると思いますか?

フランスの研究機関は、現在の消費量の100年分くらいは軽くありそうだと推定しています。ただしこれだけのものを探すためには、石油が現在の値段の倍くらいになるという条件が必要といわれています。つまりそのくらいの値段でないと企業は探そうとしないということです。では、現在発見されている石油の量はというと、現在世界で1年間に消費されている量のおおよそ40年分といわれています。不思議なことにこの年数は、この20年間あまり変わってません。これは、主に技術の進歩と石油の値段の上昇(企業にとっては儲かりますのでさらに探そうとします)によって、消費される分位の石油が発見されつづけてきたということです。
また、最近消費量が増えつつある天然ガスの量も、石油と同じくらいあると言われています。最近、ガスから“有害排気の少ないガソリン”も作られはじめています。
Q10.日本で石油や天然ガスはとれるの?
日本でも石油や天然ガスはとれます。ただ、日本では膨大な量の石油や天然ガスが必要で、国内の生産量だけでは全然足りません。したがって、ほとんどの石油や天然ガスは輸入しなければならないのです。
日本の天然ガス生産量と液化天然ガス輸入量
日本の原油生産量と輸入量
Q11.石油の備蓄日数が約168日分あるとのことですが、一日あたりどれ位の石油を消費しているのですか?
我が国の2001年度の石油消費量は、約2億7,820万klでした。このうち、原油LPガス、潤滑油などを除いた石油製品の消費量合計は約2億3,649万klで、1日あたりに換算すると、約65万klとなります。これは、東京ドームの2分の1の容量に相当します。
国民1人あたりの消費量は、年間約2kl(ドラム缶10本分)、1日あたりでは5リットル(牛乳パック5本分)にもなります。(出所:石油連盟)
Q12.貯めておいた石油は悪くはならないのですか?
原油は主として炭素(C)と水素(H)が複雑に化合したものといわれています。また、そのほかに水分、硫黄分、ワックス分、微量の金属も含まれています。私達は原油を長期間貯蔵するためにその成分について定期的に分析しています。その分析結果を見る限りこれらの成分に大きな変化はなく、長期間貯蔵していても悪くならないと考えています。長期備蓄原油は既に20年以上も貯蔵されているものもあります。
Q13.備蓄の放出はどんな時に行われるのですか?
国際情勢の変化等により、石油の深刻な供給不足が発生し、国民生活・国内産業等に悪影響を及ぼす緊急時に備蓄石油は放出されます。例えば、我が国の石油輸入量の大半を供給している中東地域において紛争等の有事が 発生し、石油の輸出ができない状況が長期間継続した場合などに備蓄放出の可能性があります。
Q14.備蓄の放出が決まってから実際に放出されるまでどのくらいかかるのですか?
緊急時に迅速に放出できるよう平時から体制整備に努めておりますが、各国家石油備蓄基地により放出までの日数は異なります。最も速く 対応できる基地で、国の放出決定からおよそ2週間で放出体制が整います。
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