JOGMECは石油公団と金属鉱業事業団の機能を集約して2004年2月に設立されました。国民生活や経済活動において重要な役割を果たすエネルギーは、石炭から石油へ、そして天然ガスへ、時代とともに変化してきました。金属についてもレアメタル、レアアースの重要度が増してきています。JOGMECは、その時々の時代が要請するエネルギーと資源の内容がどう変わっても、一貫してそれを安定的に供給するという使命のもと業務を展開してまいりました。
近年、世界的な環境意識の高まりによりカーボンニュートラルへの対応が要請され、同時に地政学的な不確実性が高まる中、資源・エネルギーをめぐる世界情勢は大きな変化を迎えています。JOGMECには、2050年までのカーボンニュートラル社会の実現を見据えながら、経済合理性を確保しつつエネルギーと資源の安定供給を図るというこれまで以上の大きな役割が期待されていると認識しています。
こうした社会環境の変化を背景に、改正JOGMEC法が施行され、脱炭素燃料である水素・アンモニア等の製造・貯蔵事業及び二酸化炭素回収・貯留(CCS)事業や国内の金属選鉱・製錬事業に対するリスクマネー支援、洋上風力発電のための調査、海外における地熱探査への支援等が新たに業務に加わりました。また、経済安全保障推進法に基づく可燃性天然ガスや重要鉱物といった特定重要物資の安定的な供給のための業務も実施します。
JOGMECは、2023年4月から新たな5年間の中期目標期間(第5期)を迎えました。予断を許さない世界情勢、エネルギー情勢の中で、カーボンニュートラル社会の実現に貢献しつつ、我が国の資源・エネルギーの安定供給を確保して、国の経済安全保障に寄与するというJOGMECの使命により一層応えていく所存です。
幅広い取り組みを効率的に進めるため、わが国および資源国の政府、政府関係機関ならびに国内外関係企業と積極的に連携を図り、それぞれの取り組みに必要な機動的な体制を創り上げてまいります。今後もより一層の努力を続けてまいりますので、引き続き、皆さまからの倍旧のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。