エネルギーの安定供給確保の観点から、リスクマネー供給等を通じて、海外権益の獲得や供給源の多角化、柔軟な国際LNG市場の形成等を図ってきました。そのLNGは、2050年カーボンニュートラル達成に向けても、化石燃料の中で最もCO2排出が少なく、エネルギートランジションを着実に進めていく上で、他の化石燃料からの転換や再生可能エネルギーの調整電源として引き続き重要な役割を果たし、また水素やアンモニアの原料として需要増大が見込まれるエネルギー資源です。JOGMECは、資金的支援や情報提供の機能強化を通じてLNGの安定供給確保を推進します。
これまで取り組んできたLNGの上流開発へのリスクマネー供給等に加えて、以下の取組を推進します。
アジアにおけるLNG市場拡大のための中下流事業支援(貯蔵・受入基地建設にかかる出資・債務保証を通じた資金的支援)
計画 |
我が国のエネルギーセキュリティの維持・向上を図るためにはアジア全体のLNG市場の拡大・成長が必要不可欠であるとの認識に立ち、2020年6月に我が国企業が海外で行うLNG積み替え・受入等の貯蔵事業に係る出資・債務保証業務を追加し、LNGサプライチェーン全体への支援を強化しました。本業務を一層活用し、我が国企業のみならず、LNG需要国との間でも連携を強化し、JOGMEC資金支援を通じた貯蔵・受入基地建設に向けた働きかけ、バリューチェーン調査提案等のプロモーション活動を積極的に実施します。
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実施状況 |
海外における液化天然ガス(LNG)の積替・受入事業への出資・債務保証業務について、我が国企業やLNG需要国へのプロモーション活動を実施中。
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参考 |
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計画 |
LNG市場の情報透明性、流動性向上に資するため、JOGMECホームページ等を通じたLNG市場に関する情報提供をより一層強化します。具体的には、これまでの価格・在庫・プロジェクト等動向に加え、新たにスポットLNG価格調査を実施し公開情報に追加します。さらに、 LNG売買契約における仕向地制限等の実態調査や日本企業によるLNG取扱量調査等を行い、効果的な政策支援に繋げます。 |
実施状況 |
2021年4月分より日本が調達したスポットLNG取引価格について月次の平均価格の公表を開始。
国内LNG買主企業からの全面的な協力を得て初の包括的な調査となるLNG売買契約における仕向地制限等に係る調査結果を2021年10月に公表。
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参考 |
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