1980年(昭和55年)に竣工し、わが国の海洋鉱物資源調査の一端を担ってきた「第2白嶺丸」の後継船として、2012年(平成24年)2月、船上設置型と海底着座型の2種類の掘削装置(掘削能力:海底下400m及び50m)や遠隔操作型無人潜水機(Remotely operated vehicle:ROV)等の世界最先端の装備を搭載した海洋資源調査船「白嶺(はくれい)」が就航しました。
海洋資源調査船「白嶺」
「白嶺」は、船体が動揺しているときでも安全に掘削作業を進めるため、船体中央部にムーンプールと呼ばれる開口部を設け、ドリルパイプの上げ下げや大型調査機器の投入・揚収を可能にしています。また、採掘要素技術試験機などの大型試験機の投入・揚収も可能な大型クレーンなどを装備しています。さらに、風や波、海流の中での各種調査機器の安全な運用のため、船体に装備した複数のバウスラスターおよび全旋回式プロペラを自動船位保持装置(Dynamic Positioning System: DPS)を用いて制御することにより、強力な定点保持機能を有するなど、最新鋭の調査能力を有しています。
海洋資源調査船「白嶺」
2種類の掘削装置