(高温超電導センサーを用いた高精度電磁探査装置(SQUITEM3号機)の開発)
物理探査は、電磁気、弾性波、重力などの物理現象を利用して地下の状況を可視化する技術です。電磁気の性質を利用する物理探査の一つであるTEM法(時間領域電磁探査法)は、金属資源探査に広く適用されています。しかし、近年、探査対象が深部化する傾向があり、誘導コイルを磁力計として用いる従来の測定装置では、探査深度が十分でないことが問題でした。
JOGMECでは、TEM法の磁力計に高温SQUID(超電導量子干渉素子)の技術を導入することで、探査深度と精度の向上を図る技術開発を行っています。現在の主力装置であるSQUITEM3号機は、従来の測定装置よりも探査深度が向上しており、これまでペルーやフィリピン等におけるJOGMECの実プロジェクト等で広く活用されています。
現在、新たに3チャンネルシステム化を搭載するための改良を実施しています。今後、より高精度・多成分の磁場の測定が可能となり、探査の精度が一層向上すると期待されています。
SQUITEM3号機