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旧松尾鉱山新中和処理施設において大規模災害訓練を実施

2018年10月24日

 JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:細野 哲弘)は、10月17日(水)~18日(木)、岩手県八幡平市の「旧松尾鉱山新中和処理施設」において、岩手県をはじめとする関係機関とともに大規模災害訓練を実施しました。
 JOGMECが岩手県から運営管理を委託されている「旧松尾鉱山新中和処理施設」では、平成13年度から毎年、地震などの自然災害等を想定した大規模災害訓練を実施しており、災害発生時における緊急対応や関係機関との迅速かつ的確な連携など、訓練を通じて関係者の危機管理能力向上を図っています。
 今回は、岩手県内陸北部で震度6強の地震が発生し、処理施設が被災したとの想定で訓練を行いました。訓練の概要は以下のとおりです。

主な想定シナリオ

  1. 8時47分、地震発生。処理施設管理棟の地震計で震度6強を観測。
  2. 地震発生直後に商用電源が停電し、非常用発電機も作動せず、電源喪失により処理施設の操業が停止。
  3. 地震発生と同時に恒久排水路の緊急遮断弁が作動し、坑内貯水を開始。
  4. 点検・情報収集の結果、以下の事項を確認。
  5. ・商用電源の供給停止は近隣の変電所の損傷が原因。
    ・非常用発電機の不作動は発電機室天井の一部落下による発電機エンジンの上部損傷が原因。
  6. 復旧の見通しと対処方法
 商用電源は受電再開の見通しが立たず、非常用発電機(1500キロボルトアンペア)の運転再開には3日以上を要する。48時間以内に処理施設の操業を再開できないため、原水を未処理のまま放流せざるを得ない状況となることから、応急措置として炭酸カルシウムの河道投入が必要。

訓練の結果

 10月17日は通信訓練を実施し、災害発生後の初動対応、「現地対策本部」の処理施設管理棟への設置、岩手県ほか各関係機関に被災状況を的確かつ迅速な連絡などの手順を確認しました。
 また、JOGMEC本部にも「災害対策本部」を速やかに設置。状況認識の統一化など的確な災害対応のあり方を確認しました。
 翌18日には現場実地訓練を実施し、原水を放流するための仮配管(緊急備蓄資材)を使った炭酸カルシウム河道投入訓練(模擬)を実施しました。
 現場実地訓練終了後、関係省庁および自治体等で構成する旧松尾鉱山坑廃水中和処理施設維持管理連絡会議(注)を開催し、炭酸カルシウム河道投入の意思決定(模擬)を行うとともに、訓練結果や問題点等について意見交換を行いました。

 JOGMECはこれからも様々なケースを想定した訓練を実施することで、旧松尾鉱山新中和処理施設の安全かつ確実な管理運営に役立てていきたいと考えています。

(注)旧松尾鉱山坑廃水中和処理施設維持管理連絡会議 メンバー

岩手県環境生活部環境保全課、県土整備部河川課
経済産業省関東東北産業保安監督部東北支部
国土交通省東北地方整備局岩手河川国道事務所、北上川ダム統合管理事務所
八幡平市市民課
JOGMEC(金属環境事業部、松尾管理事務所)
  • 旧松尾鉱山新中和処理施設

  • 災害対策本部

  • 仮配管設置

  • 炭酸カルシウム投入(模擬)

この記事に関するお問い合わせ先

松尾管理事務所佐藤

電話 0195-78-3156

総務部 広報課高橋

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