資源・素材学会の渡辺賞を受賞
~世界初の海底熱水鉱床連続揚鉱の成功を受けて~
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:細野 哲弘)は、経済産業省の委託を受けて実施した海底熱水鉱床採鉱・揚鉱パイロット試験での世界初の連続揚鉱の成功により、一般社団法人資源・素材学会の学会賞として最も栄誉ある“渡辺賞”を受賞しました。
渡辺賞は、一般社団法人資源・素材学会第3代会長の渡辺渡博士(会長在任期間:1907年2月~1919年8月)を記念した基金により1927年に創設された学会賞で、「資源・素材に関する技術の進捗に多大なる貢献をなした単数または複数の個人、あるいは法人または団体に属するグループ」に授与される歴史と伝統ある賞です。
JOGMECは、経済産業省の委託を受け、国で定めた「海洋基本計画」や「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」に基づき、資源量評価、採鉱・揚鉱技術、選鉱・製錬技術、環境影響評価の各分野で海底熱水鉱床の開発に向けた取り組みを実施してきました。
そうした取り組みの中で、2017年(平成29年)に実施した海底熱水鉱床採鉱・揚鉱パイロット試験において、世界初となる海底熱水鉱床の連続揚鉱に成功したことが高く評価され、今回、資源・素材学会よりJOGMECに平成30年度(第93回)渡辺賞が授与されました。
平成30年度に、採鉱・揚鉱パイロット試験を含めたこれまでの取り組みを整理・評価し、経済性の検討や今後の提言を含む総合評価報告書を取りまとめており、その結果を踏まえて、平成31年2月15日には経済産業省の「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」が改定され、海底熱水鉱床等の海洋鉱物資源の開発に向けた今後の取り組みに関する方向性や具体的な計画が示されたところ、JOGMECでは、引き続き海洋鉱物資源開発の実現に向けた取り組みを着実に進めてまいります。
資源・素材に関する調査・研究、情報の収集及び提供、教育及び人材育成等を行うことにより、資源・素材に関する科学・技術の進歩及び向上を図り、もって産業及び学術文化の発展に寄与することを目的として、1885年(明治18年)に日本鑛業會として創立。1900年(明治33年)に社団法人日本鑛業會として農商務省の法人格を取得(経済産業省所管社団法人として最古)し、1988年(昭和63年)に社団法人資源・素材学会に名称を変更。2011年(平成23年)に一般社団法人に移行して現在に至る。
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