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ベトナムでの低塩分濃度水攻法に関する共同研究契約を締結

2015年9月29日

 JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:河野博文)は、Vietnam Petroleum Institute(本社:ハノイ、General Director: Dr. Nguyen Anh Duc、以下「VPI」)と、ベトナムにおける低塩分濃度水攻法適用可能性評価のための共同研究契約に調印しました。
 JOGMECは、2015年9月16日、VPIとベトナムにおける低塩分濃度水攻法適用可能性評価に関する共同研究契約に調印しました。本契約にもとづき、JOGMECはVPIと共同で、今後2年間かけて、ベトナムの特定油田における低塩分濃度水攻法の適用可能性について、評価作業を実施します。

 JOGMECは今後も、我が国の資源・エネルギーの安定供給確保を達成するため、産油国との関係維持を図るととともに、石油開発技術力向上のために中核的な役割を果たせるよう、継続的な技術力の蓄積や産油国との共同研究推進に努めて参ります。

低塩分濃度水攻法の概要

1)低塩分濃度水攻法とは

 油層水よりも低い塩分濃度水を油層に圧入する事により、原油回収率を増加させる原油回収率向上(EOR)技術の一つで、圧入水が低塩分濃度水という点以外は通常の水攻法と同じため、他のEOR技術と比較して操業コストが安く、また環境への負荷が少ないという点で、現在注目されています。

2)低塩分濃度水攻法におけるJOGMECの取り組み

 低塩分濃度水が増油に寄与するという考えは1960年代に報告され、その後1990年代に入り徐々に研究が活発化し始め、現在に至るまで多数の研究者によりその増油効果が確認されてきました。しかしながらその増油メカニズムに関しては諸説謳われており、現在も活発に研究が続けられています。
 JOGMECでもこの技術に注目し、ラボ実験および数値シミュレーションを通じてその適用性評価を行っています。将来的には実油田でのパイロットテストを含めたスタディを行うことでこの技術への知見の蓄積を図り、産油国へアピールできる技術として活用していくつもりです。

■ 補足情報

1)JOGMECは、2007年11月にベトナム国営石油会社ペトロベトナムとの間で、石油・天然ガス探鉱開発等に係る包括的協力事業に関する協定書(MOU)を締結しており、今回の共同研究も同MOUの一環として実施されるものです。

2)VPIは、ベトナム国営石油会社ペトロベトナム傘下の研究機関です。

この記事に関するお問い合わせ先

技術部EOR課高橋

電話 043-276-4402

総務部広報課

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