第2回メタンハイドレート海洋産出試験
メタンハイドレート層からのガス生産の開始について
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:黒木啓介)は、渥美半島~志摩半島沖(第二渥美海丘)において、4月7日より、第2回メタンハイドレート海洋産出試験の準備作業を進めておりましたが、5月4日にメタンハイドレート層からの分解ガスとみられるメタンガスの産出を確認し、ガス生産を開始しました。
今後、ガス生産実験を継続するとともに、データの分析などを進めてまいります。
今回のガス生産実験では、異なる出砂対策を施した2本の生産用坑井を用いて、まず一方の坑井で3~4週間程度のガスの連続生産を目指します。次にもう一方の坑井において、1週間程度のガスの連続生産を試みる予定です。
試験の終了は本年6月下旬頃を予定しております。
試験期間 |
平成29年(2017年)4月7日~6月下旬頃(予定) |
試験海域 |
渥美半島~志摩半島沖(第二渥美海丘) |
事業主 |
経済産業省 |
関係者 |
JOGMEC(実施主体)、JMH(オペレータ) |
使用船舶 |
地球深部探査船「ちきゅう」 |
第2回メタンハイドレート海洋産出試験は、第1回海洋産出試験で明らかになった技術的な課題の改善策を実証し、かつ、より長期のガスの生産挙動を把握し、減圧法による海底面下のメタンハイドレートの分解状況など、将来のメタンハイドレートの商業化に向けた貴重なデータを得ることを目的としており、メタンハイドレートの資源開発研究にとって、大きな前進となることが期待されます。試験の成果を活用して、将来の商業生産に向けた技術基盤の整備を進めていく予定です。
今回の実験は、可燃性ガスの生産実験ですので、安全のため試験海域に接近しての取材等はお控えいただくようお願いします。また、試験海域では、乗組員交替のためのヘリコプターが頻繁に運行されております。試験の円滑な実施のためにも、試験海域周辺で取材をされる場合には、必ず朝日航洋(株)蒲郡事務所(TEL:0563-66-6330)に連絡を頂きますようお願いいたします。
生産されたガスは、下写真(1)バーナー部分にて燃焼処理を行います。また、ガスの生産量や風向きによっては、燃焼処理を行えない場合もあります(写真(2)放散塔より無色透明の可燃性ガスを一時的に放出する場合があります)。このように可燃性ガスを扱う実験ですので、安全確保の観点から、取材等のために接近する場合は、「ちきゅう」から
2km(約1海里)以上距離をおいていただくようにお願いします。
また、現場海域に接近する場合には、船からの連絡が受信できるように、
航空無線周波数(129.6MHz)、船舶無線VHF(16ch)を常時聴取いただき、必ず本船の指示に従うようお願いいたします。(接近する航空機・船舶があった場合、安全確保のためガス生産実験を中止せざるを得ない場合もあります。)
フレア(燃焼)している映像・画像は、下記 JOGMEC HPにて公開しております。
<JOGMEC HP:
http://www.jogmec.go.jp/library/recommend_library_01_000048.html>
(地球深部探査船「ちきゅう」)
無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の飛行につきましては、航空法の一部を改正する法律(平成27年第67号)により、無人航空機の飛行に関する基本的なルールが平成27年12月10日より義務化されております。
国土交通省 航空局が発表しております「無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン」によりますと、『空港等以外の場所でも、ヘリコプターなどの離着陸が行われる可能性があります。航行中の航空機に衝突する可能性のあるようなところでは、無人航空機を飛行させないでください』、『操縦ミスなどで無人航空機が落下した際に、下に第三者がいれば大きな危害を及ぼす恐れがあります。第三者の上空では飛行させないでください』との記載があります。
試験海域では、乗組員交代のためのヘリコプターが頻繁に運行されているため、無人航空機の飛行によりヘリコプターの安全な飛行に支障をきたす恐れがあります。また、試験作業中の地球深部探査船「ちきゅう」に無人航空機が落下した場合、乗組員に大きな危害を及ぼす恐れがあります。これらの理由により、試験海域におけるドローンなどの無人航空機を使用した撮影はご遠慮くださいますよう、お願い申し上げます。
第2回メタンハイドレート海洋産出試験 ガス生産の様子
(出典:メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム)
この記事に関するお問い合わせ先
メタンハイドレート研究開発グループ宅間・長田
電話 043-276-9536
総務部広報課乾
電話 03-6758-8106