平成29年度モザンビーク石炭研修を実施
~モザンビーク石炭産業の技術向上に貢献~
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:黒木啓介)は、5月5日(金)から6月2日(金)の間、JOGMEC技術センター(幕張)を拠点とし、「モザンビーク石炭産業人材育成事業日本受入研修」を実施しました。本研修にはモザンビーク鉱物資源エネルギー省をはじめとした政府関係機関等の技術者12名が参加しました。
モザンビーク石炭産業人材育成事業日本受入研修は、平成24年10月に日本とモザンビーク共和国の両政府が合意した「石炭産業発展5カ年プラン」を具現化するため、JOGMECが平成26年度より3年計画で同国技術者を対象とした日本への招聘研修ならびに現地への石炭専門家派遣研修として開始したものです。
その後、昨年8月27日~28日にケニア共和国・ナイロビで開催されたTICADⅥ(第6回アフリカ開発会議)で採択されました「ナイロビ宣言」に基づき、JOGMECは資源分野において今後3年間で1000名の人材を育成することとなり、昨年10月に平成29~31年度までの3年間の事業延長にかかる覚書をモザンビーク政府と署名交換を行ったところです。今年度より日本受入研修については、段階を進めた中級程度の研修と位置づけ、石炭探査に必要なリモートセンシングや、炭量計算をはじめとする経済性評価について講義時間を増やすとともに、実践的な演習を行いました。また、地表調査、物理探査等の探査技術の講義に加えて、今回からはクリーン・コール・タウン(CCT)に関する講義等のほか、我が国における鉱廃水処理場や環境負荷低減型石炭利用技術の現況見学等、環境に配慮した分野での研修にも重点を置くこととしました。研修生からも、環境に配慮した発電所や製鐵所、鉱廃水処理施設の見学は非常に印象深いものとのコメントを受けています。また、将来にわたる日本の理解者を増やすことを目的として、技術講義以外にも、日本語教室、書道、日本食文化の体験、研修旅行を通じて日本の文化や社会を紹介し、日本をより深く理解して頂くことに努めました。
講義最終日に行った討論会では、日本人専門家の技術指導力ならびに研修内容に対して、参加した研修生より高い評価を受けるとともに、滞在期間中に交流した日本人の親切な対応や研修内で体験した日本文化等について好印象であった旨のコメントを受けました。
研修最終日の閉講式では、駐日モザンビーク大使館よりモライス大使、経済産業省石炭課より塚田企画官にご出席いただき、研修生への御祝辞を賜り、研修の全日程を無事終了しました。
JOGMECは今後も本事業を通じ、モザンビークの人材育成および技術力向上に貢献するとともに、同国との一層の関係強化を図ってまいります。
開講式(JOGMEC TRC)
技術講義風景(リモートセンシング)
常磐共同火力(株)勿来(なこそ)火力発電所にて
小真木鉱山鉱害防止工事箇所にて
この記事に関するお問い合わせ先
石炭開発部石炭技術課一戸
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総務部広報課乾
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