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コバルトを廃石から回収する技術、豪と共同研究へ
~カーボンニュートラル社会に不可欠なコバルトの供給源多角化への一歩~

2021年10月26日

 JOGMECは、10月25日、豪クイーンズランド州資源省(Department of Resources)及びクイーンズランド大学(University of Queensland)との間で、クイーンズランド州の銅鉱山の廃石からコバルトを回収する技術についての共同研究実施に合意しました。
 本共同研究により、豪クイーンズランド州他での未回収コバルト資源の有効活用を促進し、カーボンニュートラル社会の実現に不可欠なレアメタルの安定供給に貢献することを目指します。

オンライン署名式参加者による記念撮影

 コバルトはレアメタルの一種であり、電気自動車等のバッテリーに使用されるなどカーボンニュートラル社会の実現のために不可欠な金属ですが、一部の国・地域に生産が偏っており、その安定供給に懸念が持たれています。

 JOGMECは豪クイーンランド州と2013年9月に包括的・戦略的パートナーシップに係る覚書(MOU)を締結して、協力関係を築いてきました。豪州は、コンゴ民主共和国に次いで世界第2位のコバルト埋蔵量を有していますが、生産量は多くありません。同国で採掘される銅鉱石にはコバルトを随伴する場合がありますが、それらは回収されず、廃石中に残されているのが現状です。
 そうした状況下、クイーンズランド州地質調査所において銅鉱山の廃石を対象としたコバルト資源の調査が行われ、その結果がJOGMECに共有されました。その後、同州政府と協議を重ねた結果、コバルト供給源の多角化を図りたいJOGMECと、自国の資源の有効活用を図りたい同州政府の利益が一致すると判断し、このたび、JOGMECは同州政府及びクイーンズランド大学との間で銅鉱山の廃石からのコバルト回収技術に関する共同研究を実施することに合意した次第です。共同研究の期間は2021年10月から2024年6月までを予定しています。

 本共同研究で成果を得られれば、同州が新たなコバルト供給源となるだけでなく、その他の国・地域での成果の適用も期待されます。
 JOGMECは「JOGMECカーボンニュートラル・イニシアティブ」においてカーボンニュートラル社会の実現に向けた基本方針と具体的行動計画を定めており、本共同研究はその一環として実施するものです。

クイーンズランド州地図

なし
Target Area:コバルト回収が期待されるエリア

参考

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