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【開催報告】「天然水素ワークショップ」
~新たなエネルギー源として注目高まる天然水素の国内ポテンシャルを議論~

2025年2月20日

 JOGMECは、2025年2月14日(金)、石油技術協会および国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)と共同で、経済産業省資源エネルギー庁の後援にて「天然水素ワークショップ」を開催しました。
 ポテンシャル調査や公的支援など天然水素の先駆的な活動が進む米国の取組や国内研究者による最新の研究成果に係る講演などを通じて、天然水素の国内ポテンシャルなどを議論しました。

パネルディスカッションの様子

 本ワークショップは、東京大学Haseko-Kuma Hall(東京都文京区)で開催し、新たなクリーンエネルギー源として注目が高まっている天然水素(注1)について、関係者の理解の深化と議論の場の提供、産官学の連携促進を目的に対面とオンラインのハイブリッドで実施しました。経済産業省、エネルギー関連を中心とした民間企業、大学、研究機関など関係者を含め、国内外12カ国から合計475名にご参加いただきました。

 第1部では、資源エネルギー庁からの来賓あいさつに続き、米国地質調査所(USGS、注2)が2025年1月に公開した米国の天然水素ポテンシャルマップの調査を主導したGeoffrey Ellis氏からの講演や、米国・エネルギー高等研究計画局(ARPA-E、注3)が 2,400 万米ドルを投じた天然水素の技術開発プロジェクトを主導したDoug Wicks氏からの講演を通じ、米国における天然水素の取組を紹介しました。

 第2部では、日本国内の大学や研究機関の研究者が、日本特有の地質環境や岩石実験、石油・天然ガスの探鉱手法、現地踏査など様々なアプローチで、天然水素の生成や移動メカニズムに関する最新の研究成果を紹介しました。
 そして最後には、国内における天然水素のポテンシャルについて、対面で登壇した講演者がパネルディスカッションで包括的な議論を展開しました。

 JOGMECは、引き続き天然水素の最新動向を収集して発信し、エネルギー関連企業や大学などと新たなエネルギー源としての可能性を追求してまいります。

「天然水素ワークショップ」プログラムおよび講演資料

(注1)天然水素
 地下で天然に生成する水素。ホワイト水素やゴールド水素とも呼ばれる。人工的に製造した水素に比べ、安価で、炭素集約度が低く、化石燃料に比べて地域の偏在性が低いことが特徴。西アフリカのマリで純度97%の水素ガスが井戸から生産され、発電用の燃料として10年以上の生産を続けていることが話題になり、各国で調査・探鉱が始まっている。米国・豪州・仏国などで、90%を超える高純度の天然水素が既に見つかっている。

(注2)米国地質調査所(USGS)
 1879年に設立した米国内務省傘下の科学的研究機関。水文学・生物学・地質学・地理学の4つの主要な分野について、米国の地形・天然資源・自然災害を対象とする調査・研究を行っている。また、米国の地形図および地質図の作成業務も担っている。

(注3)米国・エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)
 2009年に設立した米国エネルギー省傘下のエネルギー技術イノベーションを扱う一部局。リスクが高いために同省内の他部局や投資家などの支援が得られ難いプロジェクトを重点的に金融支援している。2023年10月にNEDOと「協力交流についての覚書」を締結。

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