JOGMEC、南アフリカ共和国の白金族金属プロジェクトで金属量約315tを確認
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:河野博文)は、南アフリカ共和国ブッシュフェルド地域北部で、カナダのプラチナム・グループ・メタルズ社と共同で実施している白金族金属プロジェクトにおいて資源量評価を行い、プラチナ、パラジウム、金の合計で約315tの金属量を確認しました。
対象地域は、南アフリカ共和国の白金族金属鉱山地帯であるブッシュフェルド地域の北端に位置しています。この地域には、それまで白金族金属鉱床が存在するブッシュフェルド岩体が潜在していないと考えられていたため、積極的な調査が行われていませんでしたが、JOGMECはこの地域の有望性を見出し、2009年度にこの探鉱プロジェクトに参入しました。JOGMECはここでブッシュフェルド岩体の存在を初めて確認するとともに、同岩体中に白金族金属鉱床を発見しました。その後のボーリング調査により、予測鉱物資源量としてプラチナ約64t、パラジウム約116t、金約25tの合計約205tの金属量を昨年9月に報告しました。(※次ページ、過去に実施のニュースリリース参照)
この白金族金属鉱床の広がりを確認するため、その後も引き続きボーリング調査を行った結果、鉱床は北にも延びていることが判明し、再計算したところ、新たな予測鉱物資源量は、プラチナ、パラジウム、金の合計で約315tと拡大しました。
JOGMECは、今後も探鉱を継続し更なる資源量の拡大に努め、本プロジェクトを我が国の民間企業に譲渡することにより、我が国の企業が直接関与する白金族金属鉱山開発の促進に貢献していきます。
プラチナ含有量 : 3.071百万オンス(約96t)
パラジウム含有量 : 6.04百万オンス(約188t)
金含有量 :1.009百万オンス(約31t)
1)ウォーターバーグ(Waterberg)地域
位置:首都プレトリアの北北東約270km
鉱区面積:137km2
概要:白金族金属を胚胎するブッシュフェルド岩体の北端に位置するが、地表は表土で覆われ、ブッシュフェルド岩体の露出がないことから、これまで積極的な調査が行われていなかった地域
周辺の開発状況 :
・モガラクエナ鉱山:ウォーターバーグ地域の南70kmに位置する。アングロアメリカンプラチナム社(本社南アフリカ)が露天鉱採掘で生産を行っており、金属量(埋蔵量及び資源量ベース)の合計は265.9百万オンス(約8,270t、プラチナ、パラジウム、ロジウム、金の合計)。
・プラットリーフプロジェクト:ウォーターバーグ地域の南82kmに位置する。JOGMEC出資案件。本格的探鉱実施中
2)契約内容
契約締結日:平成21年10月9日
条件:4年間で320万米ドルの調査費用を拠出することにより、37%の権益を獲得することができる。調査結果が良好な場合には優先的に日本企業に引継ぐ条件が設定されている。共同探鉱の契約上、新たに鉱床が発見された場合、優先的に日本企業に引継ぐ条件が設定されており、日本企業の新たな権益確保につながるものと期待される。
3)調査内容
ブッシュフェルド岩体北端での鉱化を確認することを目的とし、ボーリング調査を実施。
プラチナム・グループ・メタルズ社(Platinum Group Metals Ltd.)
本社:カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバー
設立:平成12年
概要:白金族金属の鉱山開発を目的とし、カナダ及び南アフリカで探鉱を実施している中堅探鉱会社。南アフリカのヨハネスブルグに現地会社を有し、ブッシュフェルド地域西部WBJVプロジェクトでは企業化調査を実施中。
調査地域位置図
この記事に関するお問い合わせ先
資源探査部 探査第2課増田・佐々木
電話 03-6758-8397、8350
総務部 広報課西川
電話 03-6758-8106