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旧松尾鉱山新中和処理施設において大規模災害訓練を実施

2017年11月2日

 JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:黒木啓介)は、10月25日(水)~26日(木)、岩手県八幡平市の「旧松尾鉱山新中和処理施設」において、岩手県をはじめとする関係機関とともに大規模災害訓練を実施しました。
 JOGMECが岩手県から運営管理を委託されている「旧松尾鉱山新中和処理施設」では、平成13年度から毎年、地震や風水害等の大規模災害を想定した訓練を実施しており、災害発生時の緊急対応や関係機関との迅速かつ円滑な連絡・対応を確認し、関係者の危機管理意識の向上を図っています。
 今年度は処理施設近傍で震度6弱の直下型地震が発生し、処理施設が被災したとの想定で訓練を行いました。想定した被害は以下のとおりです。
  1. 9時50分、地震発生。管理棟の地震計で震度6弱を観測。
    地震発生直後に商用電源が停電し、非常用発電機が原因不明により作動せず、場内が停電のため新中和処理施設の操業を停止。
  2. 地震発生と同時に恒久排水路の緊急遮断弁が作動し、坑内貯水を開始。
  3. 処理施設内外の緊急点検の結果、以下を確認。
    • 商用電源の停止は施設前の鉄塔引込み電線の断線による。
    • 非常用発電機の不作動は、発電機室天井の一部が落下し発電機冷却装置損傷による。
    • 赤川上流部で地滑りによる土砂ダムが形成されており、決壊によって処理施設への大量の河川水や土砂流入の恐れあり。
  4. 受電再開および非常用発電機復旧まで3日間以上を要する見通しであり、坑内に貯水可能な48時間以内に処理施設の操業を再開できないため、炭酸カルシウムの河道投入が避けられない状況。

 10月25日は通信訓練を実施し、災害発生後の初動対応、「現地対策本部」の処理施設管理棟への設置、岩手県ほか各関係機関に被災状況の的確かつ迅速な連絡などの手順を確認しました。
 また、JOGMEC本部にも「災害対策本部」を速やかに設置し、情報収集、関係機関との連絡調整など現地対策本部への支援体制を確認しました。
 翌26日には現場実地訓練を実施し、災害発生後48時間後の対応として炭酸カルシウム河道投入訓練(模擬)、赤川氾濫への対応として土のう壁構築訓練を行いました。
 現場実地訓練終了後、関係省庁および自治体等で構成する【旧松尾鉱山坑廃水中和処理施設維持管理連絡会議】※を開催し、炭酸カルシウム河道投入の意思決定(模擬)を行うとともに、訓練結果や問題点等について情報・意見交換を行いました。
 JOGMECは来年度以降も様々なケースを想定し訓練を実施することで、旧松尾鉱山新中和処理施設の安全かつ確実な管理運営に役立てていきたいと考えています。


※【旧松尾鉱山坑廃水中和処理施設維持管理連絡会議】メンバー
岩手県環境生活部環境保全課、県土整備部河川課
経済産業省関東東北産業保安監督部東北支部
国土交通省東北地方整備局岩手河川国道事務所、北上川ダム統合管理事務所
八幡平市市民課
JOGMEC(金属環境事業部、松尾管理事務所)
  • 旧松尾鉱山新中和処理施設と赤川

  • 現場実地訓練(土のう壁構築訓練)

  • 炭酸カルシウム投入(模擬)

  • 維持管理連絡会議

この記事に関するお問い合わせ先

松尾管理事務所佐藤

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総務部広報課

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