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ガス・水素 生産性向上へ新発明
~処理効率を50倍に~

2022年10月31日

 JOGMECは、国からの委託を受けて、LPG(プロパン/ブタン)の国家備蓄の管理業務を行っています。CO2を有効利用することで、水素の生産性向上も可能となる新たな技術を開発し、特許を取得しました。

LPGの国家備蓄までの流れ

LPGの国家備蓄までの流れの図
 都市ガス(LNGとLPGの混合物)、LPGから水素を製造する場合、井戸元での生産プロセス由来、または、国内受入後の製造プロセス由来の不純物(硫黄化合物、メタノール・水)を除去する必要があります。この除去には、吸着材(ゼオライトなど)を用います。
 ところが、吸着材は可燃性ガスも吸着してしまうため、吸着材を交換・廃棄する際は、安全のため可燃性ガスを除去する作業が必要となります。
 この作業に、これまでは「窒素ガス(N2)」を用いていましたが、「二酸化炭素(CO2)」を用いると50分の1の時間で除去できることを発見し、この手法による特許を取得しました。
 「窒素ガス(N2)」では約16時間かかっていた可燃性ガスの除去作業が、「二酸化炭素(CO2)」では20分程度に短縮され、作業効率が大幅に向上しました。
 なお、本手法は、都市ガス製造やLPGを噴射剤として利用するスプレー缶(エアゾール)の製造にも適用可能です。

 詳細は、以下をご覧ください。

新規技術の概要

  • LPGのパージ用ガスとして、“窒素”から“二酸化炭素(100%濃度)”に変更することで、パージ時間の短縮(約1/50)、パージ用ガスの使用量の削減(約1/30)が期待されます。これは、「設備稼働率の向上」及び「処理コストの削減」をもたらします。
  • パージ作業に伴う排気ガスをフレア処理する場合、フレア稼働時間が短縮され、フレア補助燃料(注1)の使用量の削減が期待されます。これは、「フレアコストの削減」及び「二酸化炭素(温室効果ガス)排出の削減」をもたらします。
    (注1)フレアが安定燃焼するために投入される燃料
  • (a)水素製造

  • (b)エアゾール製造、都市ガス製造
    図1 本技術を適用した装置構成図

実験結果

 代表例として、炭化水素にLPG、吸着材にゼオライトを採用した実験において、窒素パージと比較して、二酸化炭素パージは、格段にパージ所要時間が短いこと(約1/50)を確認しました。
 実験条件:プロパンを飽和吸着したゼオライトを使用。パージ終了=出口プロパン濃度 5%LEL以下。
 

図2 ゼオライトに吸着したプロパンのパージ時間比較

【特許概要】
特許(日本):特許第7122042号、特許第7020735号
権利者:JOGMEC(単独) 発明者:菅原 大輝(JOGMEC職員)
問合せ先:特許技術の実施許諾などにご関心がありましたら、patent@jogmec.go.jp へお問い合わせください。

本技術は、経済産業省資源エネルギー庁の令和3年度国家備蓄石油管理等事業(国家備蓄石油ガスの管理等業務)に関する委託事業の成果です。

この記事に関するお問い合わせ先

環境安全・技術部 技術課菅原

電話 03-6758-8035

総務部 知的財産推進課中島

電話 03-6758-8020

総務部 広報課尾崎

電話 03-6758-8106

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