南アフリカ・ウォーターバーグ白金族探鉱事業への出資
~燃料電池や排ガス触媒等の産業用用途に欠かせない白金族資源の確保~
JOGMECは、阪和興業株式会社(代表取締役社長:中川 洋一、以下「阪和興業」)が参画する、南アフリカ共和国リンポポ州におけるウォーターバーグ白金族探鉱事業(以下「本プロジェクト」)を出資採択し、2023年6月9日に初回の出資を実行しました。
JOGMECは阪和興業からの要請を受けて、同社が出資するHJプラチナメタルズ株式会社を通じて、探鉱事業等に必要な費用(総額9.6百万米ドル)の75%である7.2百万米ドルを上限とし出資することを決定し、2023年6月9日に、JOGMEC及び阪和興業は、同社に対して約2.2千万円の初回出資を実行いたしました(JOGMEC出資額:約1.7千万円)。本プロジェクトは、令和4年度一般会計第2次補正予算「独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構による鉱物資源安定供給確保のための出資事業」を活用した出資案件の第一号となります。
JOGMECは、2009年に本プロジェクトのオペレーターであるカナダのプラチナム・グループ・メタルズ社(PTM社)と共同探鉱契約を締結し、共同で探鉱活動(JV調査)を実施してきました。2018年には、JOGMECが保有する権益の一部を引き継ぐ形で阪和興業が本プロジェクトに参画しています。本プロジェクトは、JOGMECによるJV調査から民間企業への引継ぎ、探鉱出資へとシームレスな支援を実現した初のプロジェクトとなります。
白金族はプラチナ、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウムおよびオスミウムの6元素の総称です。特に、プラチナ及びパラジウムは燃料電池や自動車用排ガス触媒といった産業用用途に幅広く活用されており、脱炭素の観点からも重要な役割を果たします。本プロジェクトは、大規模かつ高品位な白金族(資源量242百万トン:平均品位3.38グラム/トン)の賦存が確認されており、機械化採掘が可能であることから高いコスト競争力が見込まれます。
阪和興業は本プロジェクトから生産される地金について全量の引取権を有しており、本プロジェクトが生産に至った暁には、我が国への新たな白金族の安定供給源となることが期待されます。
今後も、JOGMECは金属資源の安定供給実現のため、資源開発を行う我が国企業に対し、積極的な支援を行ってまいります。
本社所在地 |
東京都中央区築地1丁目13番1号 |
代表者 |
代表取締役 竹迫 隆一氏 |
出資比率 |
阪和興業 25%、JOGMEC 75% |
プラチナム・グループ・メタルズ社(Platinum Group Metals Ltd.)
本社所在地 |
カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバー |
代表者 |
CEO フランク・ハラム 氏 |
設立 |
2000年 |
事業内容 |
白金族資源の探鉱・開発 |
本社所在地 |
東京都中央区築地1丁目13番1号 |
代表者 |
代表取締役社長 中川 洋一 氏 |
設立日 |
1947年4月1日 |
資本金 |
456億5127万6790円 |
従業員数 |
1,521名(2022年3月31日現在) |
この記事に関するお問い合わせ先
資源開発部 ファイナンス課沖園、宮部
電話 03-6758-8029
総務部 広報課尾崎
電話 03-6758-8106