インドネシア共和国タングーLNGプロジェクトの融資契約締結に伴うJOGMECの債務保証について
独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC 理事長:掛札勲)は、日石ベラウ石油開発株式会社(代表取締役社長:大森輝夫氏)、ケージーベラウ石油開発株式会社(代表取締役社長:浜川雅春氏)、ケージーウィリアガール石油開発株式会社(代表取締役社長:浜川雅春氏)の3社がインドネシア共和国パプア州において進めている天然ガスの生産及び液化(LNG)事業(タングーLNGプロジェクトと呼称)に関する債務保証を行うこととしました。
上記3社は、BPのインドネシア子会社他のパートナーと共同してタングーLNGプロジェクトを進めており、2006年8月1日、パートナー各社と共に、総額約26億米ドルを限度とする液化プラント建設資金に係る融資契約を、国際協力銀行、アジア開発銀行、及び市中銀行7行(※)との間で締結しました。この借入金額のうち、JOGMECは上記3社負担分の約5億8千万米ドルの50%につき債務保証を行います。
(※)三菱東京UFJ銀行、BNPParibas、FortisBank、INGBANK、みずほコーポレート銀行、三井住友銀行、StandardCharteredBank
日石ベラウ石油開発株式会社は1989年12月以降、ケージーベラウ石油開発株式会社は1995年5月以降ベラウ鉱区において、またケージーウィリアガール石油開発株式会社は1994年1月以降ウィリアガール鉱区において、探鉱作業を実施した結果、両鉱区にまたがる大規模なガス田の発見に成功しました。その後、隣接するムツリ鉱区とあわせて3鉱区でのLNG事業を推進することとなりました。タングーLNGプロジェクト全体の規模は約50億米ドルであり、計画では年産380万トン×2系列の液化プラントを建設、2008年末よりLNG生産を開始する予定になっています。
本プロジェクトは、インドネシアに第3の天然ガス液化基地を生み出すものであり、我が国への最大のLNG供給国であるインドネシアとの関係を強化するものであり、また、緊急時の日本向けLNG確保に貢献できるものと考えています。
1) 会社概要
名称 |
日石ベラウ石油開発
株式会社 |
ケージーベラウ石油開発
株式会社 |
ケージーウィリアガール石油開発
株式会社 |
設立 |
平成2年4月13日 |
平成7年5月2日 |
平成5年12月1日 |
本社所在地 |
東京 |
東京 |
東京 |
社長 |
大森輝夫氏 |
浜川雅春氏 |
浜川雅春氏 |
資本金 |
11,509百万円
(2006年6月末時点) |
7,035百万円
(2006年6月末時点) |
3,177百万円 (2006年6月末時点) |
株主構成 |
新日本石油開発(株) 51.0%
JOGMEC 49.0% |
JOGMEC 49.18%
兼松(株) 40.66%
海外石油開発(株)
(三井物産(株)子会社) 10.16% |
JOGMEC 59.87%
兼松(株) 32.10%
海外石油開発(株)
(三井物産(株)子会社) 8.03% |
2) 鉱区位置(添付図参照)
インドネシア共和国・パプア州 ベラウ鉱区、ウィリアガール鉱区及びムツリ鉱区
3) 沿革
- 日石ベラウ石油開発株式会社は1989年12月以降、ケージーベラウ石油開発株式会社は1995年5月以降ベラウ鉱区において、また、ケージーウィリアガール石油開発株式会社は1994年1月以降ウィリアガール鉱区において、アルコ(現BP)社をオペレーターとして探鉱活動を実施してきた。その結果、両鉱区にまたがるウィリアガールディープ構造やベラウ鉱区と隣接するムツリ鉱区(オペレーター:BG(当時))にまたがるヴォルワタ構造等で大規模なガス田の発見に成功。
- 1997年7月、ベラウ、ウィリアガール、ムツリの3鉱区権者が将来のLNGプロジェクトの共同運営に関する基本方針に合意。
- 1997年9月、上記3鉱区のガス田を対象としたLNGプロジェクトをタングープロジェクトと命名。
- 2002年9月、中国福建LNGターミナル向け暫定ガス販売契約に調印。
- 2004年7月、韓国ポスコ社とのLNG供給に関するガス販売契約締結。
- 2004年8月、韓国Kパワー社とのLNG供給に関するガス販売契約締結。
- 2004年10月、米国センプラエナジー社とのLNG供給に関するガス販売契約締結。
- 2005年2月、最終投資決定。
4) 各鉱区の共同事業者及び権益比率
ベラウ鉱区 |
権益比率 |
BPベラウ*【BP子会社】 |
48.000% |
MIベラウ【三菱商事(株)・国際石油開発(株)の共同出資会社】 |
22.856% |
日石ベラウ石油開発 |
17.144% |
ケージーベラウ石油開発 |
12.000% |
ウィリアガール鉱区 |
権益比率 |
BPウィリアガール*【BP子会社】 |
37.59839% |
CNOOCウィリアガールオーバーシーズ【中国海洋石油総公司子会社】 |
42.40161% |
ケージーウィリアガール石油開発 |
20.00000% |
ムツリ鉱区 |
権益比率 |
BPムツリホールディングス*【BP子会社】 |
1.00000% |
CNOOCムツリ【中国海洋石油総公司子会社】 |
64.76677% |
インドネシアナチュラルガスリソーシズムツリ【エルエヌジージャパン㈱子会社】 |
34.23323% |
*・・・オペレーター(3鉱区全体のオペレーターはBPベラウ)
5) タングープロジェクト液化プラントの概要
LNGプラント生産能力は年産380万トン×2系列。2008年末より生産開始予定。
6) プロジェクト全体資金規模
約50億米ドル(天然ガス生産事業約14億米ドル、LNGプラント建設事業約35億米ドル)
7)今回のJOGMEC債務保証見込額(LNGプラント建設資金借入のための債務保証)
3社全体で約3億米ドル(借入予定額5.8億米ドルの50%)
※JOGMEC債務保証見込額(総額)
3社全体で約6.0億米ドル(借入予定額12.0億米ドルの50%)
うち 天然ガス生産事業 3社全体で約2.0億米ドル(借入予定額4.0億米ドルの50%)
うち LNGプラント建設事業 3社全体で約4.0億米ドル(借入予定額約8.0億米ドルの50%)
この記事に関するお問い合わせ先
広報担当:総務部広報課
電話 03-6758-8106