石油・天然ガス開発R & D 推進グループ
メタンハイドレート研究プロジェクトチーム
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC理事長:掛札勲)は、メタンハイドレート開発促進事業*1を経済産業省から委託を受けて実施しており、本事業のうち東部南海トラフ海域のメタンハイドレート資源量評価が今般終了した。 本評価結果については、3月5日に経済産業省から公表されたが、その内容は以下のとおり。
- 今回行った評価は、経済的・技術的に回収可能、不可能を問わない、地殻内に自然に存在しているメタンハイドレートの原始資源量。
- 容積法による算出の結果、「東海沖∼熊野灘」の東部南海トラフ海域におけるメタンハイドレートの原始資源量としては、確率論的手法*2による平均値として約40TCF(約1.1兆m3)。このうち濃集帯*3については約20TCFとなった(以上の数値は、天然ガス換算)。
JOGMECおよびその前身である石油公団は、東部南海トラフ海域において、2001年から2004年にかけてメタンハイドレートを対象とした地震探査および掘削調査を実施した。JOGMECは、同調査データに対して、在来型石油・天然ガスの評価技術を改良し、当該海域のメタンハイドレート賦存層において詳細な評価を実施してきた。従来、メタンハイドレート層の賦存状況については十分な知見が得られていなかったが、これらの結果、メタンハイドレート濃集帯*3が存在することを初めて明らかにした。このようなメタンハイドレートの詳細な分布状況の評価はJOGMECが世界に先駆けて実施したものである。今回の資源量評価は、これらの知見・手法に基づいている。