ロシアの石油会社とのロシア連邦、イルクーツク州における共同地質構造調査の開始について
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC、理事長:河野博文)はロシア連邦、イルクーツク州においてIrkutsk Oil Company(イルクーツク石油、代表:Nikolai Mikhailovich Buinov会長、本社所在地:イルクーツク市)と共同で、イルクーツク州北部の鉱区の鉱業権ライセンスを取得し、原油・天然ガスの探鉱の第一歩として、地質構造調査事業を開始することになりました。
本事業は、JOGMECによる海外地質構造調査事業の一環として、日本と地理的に近接性があり、大量の原油・天然ガスの埋蔵が期待されるものの、十分な調査がなされていないロシア連邦東シベリア地域において、その埋蔵について調査を行うものです。
将来同地域から生産される原油は、現在建設中である太平洋パイプラインでロシアの日本海側まで輸送可能となる予定であり、新・国家エネルギー戦略(2006年5月、経済産業省)で提唱されている日本のエネルギー供給源の多様化、調達力の強化に貢献することとなります。また、本事業は、2007年6月に日露首脳間で提唱された「極東・東シベリア地域での日露間協力強化に関するイニシアチブ」のなかで、エネルギー安全保障のため極東・東シベリア地域における日露両国企業の協力を促進する方針に沿うものであります。
イルクーツク石油は、JOGMECとの共同での調査を前提に、2007年7月にイルクーツク市で実施された鉱業権のオークションにおいて、イルクーツク州北部のSevero-Mogdinsky鉱区の落札に成功し、同年11月に25年間の鉱業権ライセンスを取得しました。
JOGMECは、イルクーツク石油と共同会社(社名:INK-Sever、代表:Alexei Ivanovich Denisov社長、本社所在地:イルクーツク市)を設立し、イルクーツク石油が先に取得した鉱業権ライセンスをINK-Severへ移譲する手続きを進めていたところ、この度、手続きが完了しました。
今後は鉱業権ライセンスに基づき、地震探鉱や坑井掘削による調査作業を実施する予定です。
ロシア語で、INKとはIrkutsk Oil Companyの略称、Severとは北・北部という意味。 (参考) 1.Severo-Mogdinsky鉱区について (1)面積: 3,747平方キロメートル (参考: 埼玉県の面積3,797.25平方キロメートル) (2)距離: イルクーツク市から北へ約1,000キロメートル。建設中の太平洋パイプラインが鉱区の南東約150キロメートルを通る予定(オークション案内より)。 (3)予定作業: 5年間で1,000キロメートル以上の2次元地震探査、探鉱井4本以上の掘削 2.イルクーツク石油について 東シベリアで最初に発見された油田であるMarkovskoye油田(1962年)を初め、Yaraktinskoye油田、Danilovskoye油田を操業中の、石油の探鉱から生産ならびに販売まで手掛けるイルクーツク市を本拠とする民間石油会社。
ホームページ
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ロシア語 https://www.irkutskoil.ru
3.Severo-Mogdinsky鉱区位置図
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