独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC理事長:河野博文)は7月28日正午(日本時間28日19時)、ボツワナ共和国ロバツエ市(Lobatse)にて同国地質調査所とともにリモートセンシングセンターの開所式を開催する。
開所式にはボツワナ側からケデェキルウェ鉱物エネルギ-水資源大臣他約45名、日本側からは松山在ボツワナ日本国大使、岡島経済産業省資源エネルギー庁鉱物資源課政策企画調整官、JOGMEC河野理事長他約20名、ブラジル・ヴァーレ社3名、多数の日本企業が出席する予定。
甘利経済産業大臣より「本センターを拠点として資源探査分野で積極的に協力することにより、南部アフリカ全体の資源開発を促進し、我が国と貴国を始めとするSADC諸国との経済関係が一層強化されることを願っております。」とボツワナ政府及びSADCに対しお祝いのメッセージが寄せられている。
リモートセンシング・プロジェクトは、昨年11月、ボツワナを訪問した甘利経済産業大臣に同行したJOGMEC掛札理事長(当時)が、ボツワナ地質調査所との間で署名した「ボツワナ共和国及びSADC諸国との鉱物資源を対象とした探査事業(リモートセンシングプロジェクト)を推進するための協議開始に関する基本合意書」を具体化したものであり、本年5月開催のTICADⅣにおいてSADC諸国との間での今後の協力関係強化の一環として各国から期待が寄せられていたもの。こうした観点からも、今後、南部アフリカの広域資源探査を可能とするきっかけとなり、我が国の資源確保の観点からも重要と考えられる。
プロジェクト期間は5年計画で、初年度はリモートセンシングを活用したボツワナ共和国の鉱物資源探査事業及び同国の資源探査技術者への技術研修の実施などを予定。来年度以降は、プロジェクトの対象をSADC諸国へも拡大する計画。研修対象者は年間5名、日本での1ヶ月程度の技術研修(2∼3名/年間)を予定している。また本センターは、JOGMECの南部アフリカの鉱物資源探査促進の役割も担う。
なお、JOGMECはブラジル・ヴァーレ社と本年5月、資源探査における技術開発に向けて戦略的パートナーとして協力を促進することを目的とした基本協定を締結しており、その一環として、同社が本プロジェクトに技術指導者派遣を行うこととしている。
また、河野理事長は、7月24日にザンビア共和国を訪問しムタティ商務・貿易・産業大臣及びムワンサ鉱山大臣と、25日にボツワナ共和国ではスケレマニ外務・国際協力大臣、ハオラテ財務・計画大臣及びサロマンSADC事務局長他と各々会談を行い、29日には南アフリカ共和国でソンジカ鉱物・エネルギー大臣と会談の予定。
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