カザフスタン共和国・北カスピ海沖合鉱区
カシャガン油田開発事業の第二次債務保証採択について

2008年12月16日

　独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構（JOGMEC理事長：河野　博文）は、カザフスタン共和国北カスピ海沖合鉱区においてインペックス北カスピ海石油株式会社（代表取締役社長：黒田　直樹氏）がENI社（伊）等と共同で行っているカシャガン油田開発事業について、債務保証対象プロジェクトとして採択しました。

　JOGMECは、同プロジェクトについて、我が国への石油供給の多様化に資する等、エネルギーセキュリティ－上の効果が大きい案件であり、技術的・経済的にも妥当なものであると判断し、開発作業の進展を踏まえ、2005年10月の第一次債務保証採択に続き、今般採択を行ったものです。これにより、JOGMECは、同社が分担する、カシャガン油田の開発作業に当面必要な借入資金23.1億米ドルのうち、50％につき保証（保証見込額11.55億米ドル）を実施します。

　インペックス北カスピ海石油株式会社は、1998年に、カザフスタン共和国北カスピ海沖合鉱区（カザフスタン共和国アティラウ市の南東約70km）の権益を取得し、2000年に試掘に成功しました。カシャガン油田の発見は、1968年の米国アラスカのプルドーベイでの発見以降の世界における最も重要なものと位置づけられており、2004年にカザフスタン政府より商業生産に向けた開発計画の承認を得ています。

　今回債務保証採択を行ったカシャガン油田の第一段階の開発（Experimental Program）は、2012年末を目途に原油生産開始を予定しており、原油生産量（プラトー生産量）は、日量30万バレル、続いて2015年頃に日量45万バレルに逐次増加する計画です。
　また、段階的な開発作業の実施により、将来のカシャガン油田の全体開発では、原油生産量（プラトー生産量）は、2010年代末に向けて日量150万バレルに達する予定です。

プロジェクトの概要

会社概要
- 名称　　　　インペックス北カスピ海石油株式会社
- 設立　　　　1998年8月6日
- 本社所在地　東京都港区
- 代表取締役　黒田直樹氏
- 資本金　　　502.8億円（2008年10月末時点）
- 株主構成　　JOGMEC50.0％、国際石油開発帝石（株）45.0％、三菱商事(株)2.5％、石油資源開発(株)2.5％
鉱区位置（添付図参照）
　カザフスタン共和国　北カスピ海沖合鉱区（カザフスタン共和国のアティラウ市の南東約70km）
沿革　
- 1998 年 9 月、インペックス北カスピ海石油株式会社はカザフスタン国営石油会社（KCS）より鉱区権益を取得。
- 2000 年 7 月、カシャガン構造で試掘成功。
- 2002 年 6 月、カシャガン構造の商業発見を宣言。
- 2004 年 2 月、カザフスタン政府が、カシャガン油田開発計画を承認。

共同事業者及び権益比率

権益保有者	権益比率
インペックス北カスピ海石油	7.56％
ENI（伊）	16.81％
ExxonMobil（米）	16.81％
Shell（英・蘭）	16.81％
Total（仏）	16.81％
KazMunayGas（カザフスタン）	16.81％
ConocoPhillips（米）	8.40％
合計	100％