ブラジルにおける銅・金・モリブデンの探鉱権益を譲渡JOGMECの調査によって確認された成果を民間企業へ
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC 理事長:河野博文)は、アングロアメリカンブラジル社と共同で実施しているブラジル連邦共和国カラジャス地域における銅・金・モリブデン等非鉄金属の探鉱権益の譲渡契約に関する入札を平成22 年6 月23 日に実施した。その結果、住友金属鉱山株式会社に譲渡することとなり、今後、同社と契約を締結する予定である。
ブラジルのカラジャス地域周辺は世界最大級のカラジャス鉄鉱山をはじめ、銅、金、ニッケル、マンガン等多様な金属鉱物資源の一大生産拠点となっている。中でも酸化鉄型銅金鉱床の有望地域として知られ、世界的な銅鉱山であるサロボ鉱山(建設中)や、ソセゴ鉱山(年産銅13 万トン)等、同タイプの鉱床が複数知られている。調査地域内には、これまでの地質調査、地化学探査、及び物理探査により、酸化鉄型銅金鉱床の徴候が確認され、新鉱床発見の期待が高まっており、今後の企業探鉱の成果が期待される。
(参考)
- 酸化鉄型銅金鉱床(IOCG 型鉱床)
鉄鉱床に銅、金、ウラン、レアアース等様々な有用金属を伴う鉱床で、比較的近年になって独立した鉱床タイプとして分類されるようになった。同タイプの鉱床としては、チリのカンデラリア、豪のオリンピックダム、ブラジルのサロボ及びソセゴ等の大型鉱床が世界各地に知られている。
- アングロアメリカンブラジル社
英国に本社を置くアングロアメリカンPLC の子会社で、グループとして世界中で銅、ニッケル、プラチナ、鉄鉱石、マンガン、ダイヤモンド、石炭等の様々な鉱物資源を生産する非鉄メジャーの1 社。ブラジルでは主にニッケルを生産している。
- 過去の譲渡案件
JOGMECは、平成17年以降これまでにチリ等で8つのプロジェクトを我が国企業に譲渡しており、ブラジルでは初めて調査事業成果の民間企業への引継ぎとなる。
カラジャス地域位置図
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