JOGMEC、カザフスタン国営鉱山会社と探査開発を促進する覚書を締結
独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC:理事長 河野 博文)は、国営鉱山会社タウケン・サムルーク社(Joint-Stock Corporation Tau-Ken Samruk National Mining Company)と、同国における鉱物資源の探査・開発など資源分野で関係強化を図る包括的な内容の覚書(MOU)に署名しました。
署名は、2010 年 7 月 16 日、同国の首都アスタナ市内のタウケン・サムルーク本社において、タウケン・サムルーク社ボラト.A.シバトフ会長(Bolat A. Svyatov)とJOGMEC 藤田文萌 副理事長によって行われました。
JOGMECは、2007年に地質・地下資源利用委員会と同様のMOUを締結、同国国内においてタングステンを対象とした地質調査を2年間にわたって実施しましたが、2009年に同国で、非鉄金属の探査・開発・生産を担う機関としてタウケン・サムルーク社が設立されたことから、新たに同社と基本合意書を締結することといたしました。
前回MOUを締結した地質・地下利用委員会に加え、今回、鉱業権を取得できるタウケン・サムルーク社とMOUを締結したことにより、鉱物資源に関する共同地質調査の成果を、直接的に鉱物資源の権益確保につなげることができるようになります。
以上
(参考)
- 鉱物資源に関する共同地質調査の実施。
- 未開発低品位鉱床の開発における日本企業の投資機会を検討。
- 具体的な協力の可能性に関しては今後、協議する。
タウケン・サムルーク社(the Joint-Stock Corporation Tau-Ken Samruk National Mining Company)は、2009年1月、政府系ファンドであるカザフスタン国家福祉基金サムルーク・カズナの傘下の鉱工業に特化した国営持株会社として設立された。同基金の傘下には、タウケン・サムルーク社の他に、国営石油天然ガス企業であるカズムナイガス社及び国営原子力・ウラン企業カズアトムプロム社)などがある。
カザフスタン地質・地下資源利用委員会の概要(2007年にMOU締結)
カザフスタン地質・地下資源利用委員会(The Committee of Geology and Subsoil Usage)は、工業新技術省(Ministry of Industry and New Technologies of the Republic of Kazakhstan)傘下の国家機関。カザフスタン共和国において、国による地質調査の実施、石油・ガスを除く鉱床開発プロジェクト(計画)の承認、埋蔵量の国家認定、入札に付する鉱区の原案リスト作成、地質関連情報の整備等を行う。
主たる事務所の所在地はアスタナ市(首都)。
JOGMECの前身である金属鉱業事業団と同委員会は、カザフスタン共和国の3地域において、資源開発協力基礎調査(※)を共同で実施。(コクペティンスカヤ地域(チタン:2000-2003)、テレクティンスキーアップリフト地域(銅等:1997-1999)、ジャマンアイバトサマルスキー地域(銅等:1994-1996)。
(※)旧金属鉱業事業団(現JOGMEC)が経済産業省及び国際協力事業団(現 独立行政法人国際協力機構)から委託を受け、金属鉱物資源に関する各種調査を昭和45年度(1970年度)から平成17年度(2005年度)まで実施。
協力事業の推進に関する覚書 (Memorandum of Understanding)調印
右:タウケン・サムルーク社 ボラト.A.シバトフ会長
左:JOGMEC 藤田文萌副理事長
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