ウユニ塩湖リチウム資源産業化に向けた協力覚書を締結
石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC:理事長 河野 博文)は、11月9日、ボリビア多民族国の首都ラパスにおいて、ボリビア多民族国鉱山公社(COMIBOL)と、ウユニ塩湖のリチウム等の資源の産業化に向けた研究及び開発に関する覚書(MOU)に署名しました。河野理事長とミランダCOMIBOL総裁の間で行われた署名式には、ピメンテル鉱業冶金大臣及び渡邉在ボリビア日本国大使が臨席されたほか、住友商事出田理事、三菱商事今川理事も同席されました。
また、署名式に先立ち会談したピメンテル鉱業冶金大臣からは、今回のMOU署名に歓迎の意が表明され、今後の両国間の更なる関係強化の重要性について認識を共有しました。
JOGMECでは、昨年6月、河野理事長をはじめとした官民合同ミッションを派遣して以降、ウユニ塩湖かん水からのリチウム等回収技術を住友商事や三菱商事と共同で開発し、ボリビア政府に日本の技術力を示してきました。また、本年2月には、ラパスにて経済開発セミナーを開催するなど、ボリビア政府が我が国に期待を示している地域開発、産業創出、人材育成についても、我が国は経済産業省を中心としてJOGMECを含む多くの機関や企業、大学等が様々な協力を積極的に進めています。こうした我が国の技術力とオールジャパンでの幅広い協力によって、今回の覚書締結に至ったものです。
今後、このMOUの締結を受けて、ボリビア側がウユニ塩湖湖畔に建設中のパイロットプラントに日本の試験機材及び技術者を導入・派遣し、試験を開始する予定です。
JOGMECとしては、ウユニ塩湖リチウム等資源開発のみならず、オールジャパン体制で地域開発、産業創出、人材育成等に関する協力も積極的に行うことで、ボリビアとの互恵的関係を構築すべく、必要な役割を担っていく予定です。
- JOGMECとCOMIBOLは、ボリビア・ウユニ塩湖のリチウムを含む蒸発資源の開発について、両者の友好的かつ互恵的な関係を発展させるために協力する。
- JOGMECは、ボリビア側でウユニ塩湖の湖畔に建設したパイロットプラントにおいて、蒸発資源の抽出・精製にかかわる研究・プロセス開発を、COMIBOLと共同して実施する。
- JOGMECは、日本政府が行う、ボリビアの蒸発資源、とくにリチウムの活用とその産業化に向けた人材育成、産業振興等に関する様々な支援に協力する。
- JOGMEC及びCOMIBOLは、炭酸リチウムの生産段階において、それまでの日本グループの技術面等での貢献及び協力を勘案し、相互に利益のある関係を構築する仕組みについて協議する。
ピメンテル大臣とJOGMEC河野理事長との面談
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