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久慈国家石油基地の地震後の現状について

2011年3月13日

 2011年3月11日午後に発生した東北及び関東地方で発生した大規模な地震によりJOGMEC(理事長:河野博文)が管理し、その操業を日本地下石油備蓄(株)に委託している久慈国家石油備蓄基地が被災しました。

 本日7:30久慈地区の津波警報が解除されたため、現場へのアクセスが可能となり、直ちに現場において被害状況調査作業を開始したところ、現時点で判明した情報は以下のとおりとなっています。

 なお、久慈基地は地下の岩盤タンクに原油を備蓄(約170万KL)しており、地下岩盤タンクからの原油の流出は認められません。

 久慈基地においては、被災により資機材を喪失しているため、3月12日夜の時点で今後の作業等に当面必要な資機材の一部を近隣のむつ小川原国家石油備蓄基地等から移送し、既に現場付近に搬入しました。

1.被害状況

(1)地上施設

 管理棟建屋を除き、ほぼ全ての地上施設は大破。(詳細調査中)
  • 管理棟
    1階 土砂まみれで使用不能。
    2階 床上まで浸水があったものの、使用可能。
    3階 中央制御室浸水なし。
  • 燃料油タンク:変形し付属配管等が破壊されている。タンク内にA重油の残存が確認された。A重油の流失の有無等、詳細は不明。
  • その他地上施設:底水排水タンク、受配電・自家発電設備建屋、倉庫、排水処理設備の一部等は残存しているものの内容物を含めて本来の機能を喪失している状況。
 これら以外の配管、ケーブル、受電鉄塔、タンカー係留ブイ等はほぼ流失。

(2)サービストンネル

 地下貯蔵施設のメンテナンスのためのサービストンネルは、ガス検知の結果問題ないことが確認されたため、入坑し調査中。

(3)地下水位観測孔

 3月12日、構外にある地下水位測定、ガス検知等を手動で実施した結果、今のところ特段の異変は無いことが確認された。

(4)海上設備

 陸上保管中のタンカー係留ブイ6基が流失したが、内2基は久慈沖で発見された。現在回収方法を検討中。

2.その他の情報

・東北電力による電力供給
 久慈市街への電力は本日供給を再開しているが、久慈基地は受配電設備が被災し、受電ができない状態。

3.現地体制

・ 現地対策本部:久慈基地門前寮に設置。(久慈基地より車で約20分)
・ JOGMEC事務所:所長及び副所長が、現地対策本部を拠点に活動中。
・ 日本地下石油備蓄(株)事業所:52名が次の配置により調査作業を実施中。

 現地対策本部・4名、地上部31名、サービストンネル内8名、海上4名、地下水位観測孔2名、その他3名
 なお、日本地下石油備蓄(株)は、交通手段の回復を待って本社業務部長及び岩盤技術室長を明日現地へ派遣する予定。
 JOGMECは、本日本部より担当調査役を派遣した。(本日夜現地着予定)

4.その他の石油及び石油ガス国備基地の状況

 3月11日及び12日の点検の結果、異常がないことを確認。

以上

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