ベトナム洋上ランドン油田におけるCO2-EORパイロットテストの成功について
~洋上でのCO2圧入技術を確立~
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構
JX日鉱日石開発株式会社
JOGMEC、ベトナム国営石油会社、JX日鉱日石開発の子会社JVPCは、2011年5月~6月にかけて、ベトナム沖ランドン油田を対象として洋上でのCO2-EORのパイロットテストを実施。その後データ分析、テスト結果解析を実施したところ、今般、油田の増産効果が十分に確認されました。この成果は、2012年2月15日のハノイでの現地報告会でベトナム側に報告され、高い評価を得ました。
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC、理事長:河野 博文)、ベトナム国営石油会社(Vietnam Oil and Gas Group:PETROVIETNAM、President and CEO:Do VanHau)および日本ベトナム石油株式会社(Japan Vietnam Petroleum Co. Ltd.:JVPC、社長:古関 信)は、JVPCがベトナム沖で操業する15-2鉱区のランドン油田を対象とする洋上でのCO2-EORパイロットテストを2011年5月から6月にかけて実施しました。
洋上でのパイロットテスト以降、データ分析、テスト結果解析を実施したところ、今般、油田の増産効果が十分に確認されました。この成果は、2012年2月15日のハノイでの現地報告会でベトナム側に報告され、高い評価を得ました。
ベトナム・ランドン油田におけるCO2-EOR に関しては、2007年以来、ベトナム国営石油会社、JX日鉱日石開発株式会社(社長:古関 信)およびJOGMECが、室内実験、油層シミュレーションを駆使し、また圧入するCO2源の調査を含めた事業化研究を進めてきました。その結果、油田の生産量を相当量増加させると同時に、CO2も削減可能であることがわかったため、パイロットテストを実施することになりました。テストは、オペレーターであるJVPCが、JOGMEC支援のもと実施し、ベトナム国営石油会社と15-2鉱区パートナーが協力、操業と技術の両面において成功裏に洋上テストを終了しました。
パイロットテストは、一坑井にCO2を圧入し、同じ坑井から原油を生産する小規模テストを採用しました。洋上テスト以降、詳細なデータ分析およびテスト結果の解析を実施してきましたが、坑井でのCO2圧入による油層流体性状の変化、坑井近傍の油飽和率の減少および油の粘性降下等により期待していた増産効果が十分に確認されました。
JOGMECは、1970年代より EORに係わる技術開発を続け、特にアブダビ、メキシコ、トルコ、ベトナムにおいては CO2-EOR に重点を置いてきました。
なお本方式の洋上でのパイロットテストは世界初。またベトナムのみならず、東南アジア地域で初の洋上での CO2-EOR 適用事例となります。
※ CO2-EOR(EOR:Enhanced Oil Recovery)は、原油回収率向上技術の一つでCO2を油層 に圧入し油の増進回収を図るものです。
※ JVPC は、JX 日鉱日石開発株式会社が97.1%出資する子会社です。
JVPC は、オペレーターとして、パートナーのConocoPhillips (U.K.) Gama Limited および Petrovietnam Exploration Production Corporation とともに、15-2 鉱区において油ガスを生産 しています。
以上
洋上でのCO2-EOR パイロットテスト1
洋上でのCO2-EOR パイロットテスト2
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総務部広報課植松
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JX日鉱日石開発(株):総務部総務グループ
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