上五島国家石油備蓄基地の原油貯蔵船上五島4号
入渠(にゅうきょ:ドックイン)工事について
JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:河野博文)は、7月24日から26日にかけて、上五島国家石油備蓄基地(以下「上五島基地」)の原油貯蔵船上五島4号の入渠工事(開放点検、整備、補修等)に向けて、新上五島町青方港から長崎市の三菱重工業株式会社長崎造船所香焼工場(以下「造船所」)までの上五島4号の曳航作業(往路)を実施しました。
原油貯蔵船は、非自航※の船舶(危険物ばら積船)として、船舶安全法等に基づく5年に1度の定期検査で、原油貯蔵船の構造や設備等について、代表船による精密な検査を行うための入渠が義務付けられています。
上五島4号(長さ390m×幅97m×高さ27.6m)は、昭和61年11月に進水、昭和63年11月に原油受け入れを完了しており、平成6年に続き今回が2度目の入渠となります。
昨年10月から上五島4号では、船体に付着している海洋生成物除去工事、貯油タンク内の原油移送、タンク内洗浄とスラッジ回収等の工事等、入渠のための準備工事が進められてきました。
曳航作業(往路)は3日間かけて五島・福江島の西沖を回り五島灘を横断する曳航距離約 230 キロにも及ぶ行程でしたが、気象、海象ともに穏やかな条件に恵まれたことから順調に進み、7月26日午前10時25分、上五島4号は無事、造船所に入渠を完了しました。
今後、9月中旬まで造船所にて工事が行われ、9月下旬には、上五島4号は再び長崎の造船所から上五島基地まで曳航(復路)される予定です。
※非自航:航行用のエンジン等の推進機能をもたず、移動は曳航によるもの
同基地は、世界で初めて洋上タンク方式を採用した原油備蓄基地として、昭和63年9月に完成。防波堤により平穏な泊地を確保し、貯蔵船5隻を並列に配置し各貯蔵船を防油堤で囲むもので、貯蔵船1隻あたりの貯油能力は88万kl(5隻合計で440万kl)です。
平成24年3月末現在約 342万klの原油が保管されています。
港内曳航開始(7 月24 日 11:30)
青方港内曳航(7 月24 日)
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広報担当:総務部植松
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