石油・天然ガスの生産においては、多くの副産物が付随して生産されます。例えば、石油の生産では地層水(随伴水)が、天然ガスの生産においては二酸化炭素や硫化水素などの酸性ガスが同時に生産されている場合があります。また、原油タンクの底部には原油スラッジが堆積することから、定期的にスラッジを排出しています。このように、多くの副産物が生産される一方で世界的に環境規制が強化されてきており、これら副産物を適切に処理して環境負荷を低減することが求められています。加えて、昨今の低油価に伴いこれら副産物の処理に係るコスト削減が必須となっています。
このような背景から、JOGMECでは、老朽油田の増加に伴いその生産量が増大している随伴水に着目し、これを安価に且つ有効利用するための技術開発を進めています。また、原油スラッジは原油タンクから排出後、産業廃棄物として処分されていますがこれに係る処分費用が甚大であることから、原油スラッジ削減技術の開発に着手しました。