[官]×[学]連携PROJECT REPORT
JOGMEC×秋田大学国際資源学部
秋田大学と連携し、日本の資源研究と人材育成をバックアップ
2011年、JOGMECは秋田大学と包括的な連携を行うための協定を締結し、
資源分野における研究や調査、技術開発、そしてさまざまな教育プロジェクトを推進。
明日の資源・エネルギー開発を担う人材が、秋田から次々と育っています。
秋田大学 手形キャンパス
資源探査・開発から環境リサイクルまで世界の資源フィールドで活躍するための資源学を展開する秋田大学国際資源学部
秋田大学国際資源学部は、資源開発に関するビジネスや研究の分野で活躍できる人材の養成を目指し、1949年設立の鉱山学部から工学資源学部を経て2014年に設立された学部です。
世界を取り巻く資源探査・開発の諸問題を解決するには、科学技術の問題はもちろんのこと、それを取り巻く経済、政策などの社会的問題を加えた幅広い観点による戦略が求められます。
このため国際資源学部では、理工系(資源探査や開発、リサイクル、環境保全など)、文系(資源を取り巻く経済や国際情勢の問題など)の両アプローチによる文理融合型の教育・研究を展開。また、国内はもとより海外からの留学生も対象とした最先端資源学教育・研究を実施。
これにより、1.資源学に対する社会の要請に対応できる人材育成、2.世界を舞台に活躍する資源スペシャリストの養成、3.資源学におけるナショナルセンターとして機能し国際社会に貢献する、ことを目指しています。
国際性と高い語学力が身につくフィールドワーク 世界の技術者100 名と学生たちが直接交流
秋田大学国際資源学部が提供している教育プロジェクトのひとつに「海外資源フィールドワーク」があります。世界という日本国内では体験できないダイナミックなフィールドに立ち、さまざまな国が直面している資源開発の最前線での課題を理解し、解決する実践能力を身につけるためのプログラム。
たとえば、JOGMECのボツワナ・地質リモートセンシングセンターのメインイベントである「JOGMEC/SADCリモートセンシングセミナー」に参加した学生もいます。SADC(南部アフリカ開発共同体)に加盟する13カ国の技術者と共に、学生たちもリモートセンシング技術の研修を受講。普段であれば決して出会うことのない世界の技術者と直接交流できる貴重な機会です。どの学生も慣れない英語を用い、コミュニケーションに苦労しながらも、目を輝かせるように参加していました。
大学での授業風景
坑内堀鉱山の坑道と切羽
資源学実習での地質巡検コースの様子
シンポジウムの様子
卒業生の声
多角的な視点から資源学を学べ、広い知識・視野が身につく場
海外での仕事に興味を持ったことをきっかけに、専門知識も身につく国際資源学を専攻しました。
資源学を学ぶ上では、文化・宗教、法律・政治、経済などの知識も必要不可欠。多角的な視点から資源について学べたことは、資源国と友好関係を構築することが重要な資源外交業務において、相手国の理解を深め、外交戦略等を検討する上で活きています。
在学中には、JOGMEC職員による集中講義を受講し ました。安定的な資源確保のためには、政策実施機関であるJOGMECなど官民学が一体となって取り組んでいくことが重要であると学ぶことができました。
学生の皆さんは、ぜひ今のうちに多くの経験をして、さまざまな価値観に触れてください。資源・エネルギーの分野をひとつの考えに捉われず広い視野で学ぶことができると思います。
JOGMEC カーボンニュートラル推進本部 金属チーム
宮部 愛梨沙
広く社会に門戸を開く「一般財団法人国際資源開発研修センター国際資源大学校」
秋田県鹿角郡小坂町には、資源開発関係企業などを対象に研修プログラムを実施する国際資源大学校があります。
そこでは国内外の鉱物資源開発をテーマとした研修や地熱開発に必要な実践的な知識の体系的な研修などを実施しています。
研修プログラムを通じて会社の枠を超えたネットワークの形成にも貢献しており、国内外の鉱物資源開発や地熱資源開発に貢献するスペシャリスト育成を目指しています。