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地熱資源の探し方(1)

地熱資源ポテンシャル調査の一環として、調査エリアにおいて電磁探査(MT法)[(2)参照]のセッティング作業を行う調査団一行
中央の測定機から方位と距離を正確に測り、地下の電磁特性を捉える計8個のコイルと電極を、東西南北に埋設する

道なき道を進み、地層や岩石に触れては記録に残し、地下の構造や起きている現象について思考を巡らす。
すべては、地熱資源の徴候を探し当てるために。加速する地熱資源開発の現場において
初期フェーズとなる「地熱資源ポテンシャル調査」に密着します。

地熱資源ポテンシャル調査密着レポート 地熱調査の現場を追う

 2022年冬、北海道のとある火山地域において、JOGMECは約1カ月間の地熱資源ポテンシャル調査を実施しました。この地域は火山の周辺であるものの、一部が国立公園に指定されていることもあり、過去に調査が実施されておらず、“地熱調査の未踏の地”になっていました。
 今回の調査では、民間の調査会社の協力を得ながら、地質調査と電磁探査(MT法)を実施。降雪なども心配される中で行われた、期待と緊張が入り混じる調査の様子をレポートします。
  • 朝一番にルートや調査ポイントを全員で確認。山での調査には危険が伴うため、単独行動を原則禁止にしている

  • 熊との遭遇に備えて猟友会のハンターが同行。調査員も熊よけの鈴や撃退スプレーを携帯

  • 沢が地面を削り、地層や岩石が地表に露出している。これを「露頭」と呼び、丁寧に観察することで、地域の地質や成り立ちを知ることができる

  • 地熱活動によって岩石が白く変質した地帯の例。激しい噴気を上げている。このような「変質帯」や「噴気帯」を発見することがポテンシャル調査の第一歩だが、今回の調査地域にはこのような分かりやすい場所はほとんどなく、丁寧な調査が必要

木々が生い茂る山の中や、急勾配な斜面など道なき道を進む

  • ハンマーで露頭から岩石をはがして観察

  • 時には1日10km以上の山道を歩く。道具や採取した試料、食事や飲み物などを入れるザックは欠かせない

  • 沢に流れ込む温泉水を発見

  • 温泉からの沈殿物を触りながら確認

  • 議論しながら露頭を観察。岩石の種類や断層の有無、変質状況などを記録

  • 調査中に野生のシカと出会う一幕も

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