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メタンハイドレート研究開発最前線(4)

メタンハイドレート研究開発最前線(4)メイン画像

【Report】試掘・簡易生産実験に密着

2023年5月29日から8月8日まで行われた志摩半島沖における試掘・簡易生産実験に密着しました。
出港から生産まで、緊張感と活気に満ちた船上作業の様子をレポートします。

出港
 5月31日に静岡県清水港より、調査を行う地球深部探査船「ちきゅう」が出港しました。船にはMH21-S含めさまざまな関係会社の技術者や作業員が乗船しており、中には1カ月近く連続で乗船する人もいます。
  • 出港準備を行う「ちきゅう」

  • 出港後、乗船員の乗り降りはヘリコプターで行う
    協力:朝日航洋株式会社

  • 海を進む船首、上部にはヘリデッキが設置されている

  • ちきゅう(JAMSTEC所有、2005年建造):長さ210メートル、幅38メートル、高さ(船底から)130メートル、総トン数は56,752トンで掘削設備、各種分析機器等を備えている。乗船者は最大180名を超えることもあり、交代制で勤務し、作業は24時間昼夜を問わず進められる

  • 船首からは時折シイラの泳ぐ姿が見える

  • 波や風、うねりで船体は揺れるが、操舵室では、海上で船を定点保持するためにコントロールを行う

出砂対策装置の降下準備中のドリルフロア。右側には1本約9メートルのパイプが4本つながった状態で立てかけられており、本実験はパイプの長さがトータルで1,500メートル以上準備されている


掘削
 ドリルビットを使って井戸を掘ります。一定区間掘削したら、ケーシングパイプ(鉄管)を挿入し、地層との間をセメントで固め、井戸が崩れないようにします。
  • 掘削用機器。先端の硬い刃(ビット)を回転させて地層を掘り進める

  • ドリルフロアにあるドリラーズハウス(操縦室)

  • 坑壁(井戸内部のむき出しになった地層の壁)の崩壊を防ぐために挿入するケーシングパイプ


生産準備
 掘り終わった井戸の中に、出砂対策装置などさまざまな機器を設置します。
生産準備の各画像

ROV(Remotely Operated Vehicle)遠隔操作型無人潜水機

 海底面付近に潜水しているROVを1,000m以上離れた船上からコントロールし、海底付近に設置される坑口装置(注)のロック機構の操作や配管内のバルブ開閉などの作業、坑内に設置する機器を井戸の中に降下させる際の監視・補助などの作業を行っている。
(注)井戸を抑制するために井戸口に取り付けられる装置類の総称

ROV画像


生産
 減圧法によりメタンハイドレートからガスを生産します。
生産の様子

【Column】動物に例えられた名称の機器など

動物に例えられた名称の機器

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